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ラブベイビー
【コメディ 恋愛小説】

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ラブホーム-枕--2

「あっ、これすっごいイイじゃん。でっかくして部屋飾るか」

後悔の念が渦巻いてるよ。むしろその渦に身も心も飲まれそうだわ。

「あの、洗濯物どうすりゃいい?」

祝・俺、一言目。

「え?洗濯物は洗濯機に決まってるでしょ」

あ、そうですよねー。決まってますよねー。
は?バカじゃん、みたいな顔で見なくてもいいじゃん。

「さ、あっくー!至れり尽くせりの旅は終わりだよー。家のショボーイお風呂入るよ」

恐れながら言わせてもらいますけど、それなら洗濯物お前が持ってってくれても良かったんじゃないすかね?
あーあー、二人して楽しそうにリビング出てっちゃったよ。
…。
……。
………。
…………。
くっそー。
そりゃあ、お前に取ったら至れり尽くせりだよなぁ。
感謝のつもりの旅行だったから、あっくのご飯も俺食わせたし、寝かせつけたし、お前にマッサージもしてやったし、お酌だってしてやったよ。
ああ、お前はこんな疲れることをずっとやってたのかって再認識したよ。
おかげで気付いたら寝てたしよ!
楽しかったよ。旅行行って良かったって思ってるよ。
でもさ、見返り求めてた訳じゃねぇけど、一言ぐらい言われてぇよ。
『ありがとう』って。
おぉ、早くも風呂から上がって来たな。

「あ」

まっ、まさか?

「あんたも早く入っちゃってー」

「…はーい」




俺が風呂から上がるとリビングは真っ暗。
二人はいち早く布団の上に寝転がっていた。

「あの…寝てますね」

完全に寝てますね。

「あの…俺のスペース空けてもらっていい?」

「ん゛…」

モゾモゾ動きやがって。芋虫かお前は。

「失礼しまーす…」

あっく壁際、お前真ん中、俺半分布団半分床。
何だこの仕打ちは!イジメか!

「お前にとったらこの狭い布団よりも旅館の布団のがいいんだよな」

ここに来て、一人で喋ってばっかだな…はあ。
その時、お前は俺の腕を持ち上げて自分の頭の下に敷いた。
所謂、腕枕。
そして俺に背中を向けたまま、寝惚けたようなふにゃりとした声で呟いた。

「…これあればどこでもい〜」

ああ、もう。
さっきまでのこととか、もうどうでもいいや。
ってぐらい、満たされてしまった俺は単純ですかね。


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