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小さなキセキ
【大人 恋愛小説】

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小さなキセキ-1

“久々に会おうよ♪”


幼稚園のころからの幼なじみの愛菜からメールが来たのは一週間前。

私のがら空きだった夏の予定に、懐かしい友との再会という思わぬ嬉しい約束になった。

約束は今日の夜。
時間はまだ少しある。
私は、エアコンを効かせた部屋で中学の卒業アルバムを見ていた。


(みんな幼いなぁ。)


眺めながら私は、ふっと笑ってしまう。

篠原愛菜(しのはら あいな)と私は、同じ幼稚園に入ってからずっと、一番の友達だった。

家が少し離れていたから、小学校は学区の関係で別になってしまったけれど、それでもよく一緒に遊んだりしていたし、中学校からはまた同じ学校になって、クラスは3年間ずっと一緒だった。

だから、中学の卒業アルバムに写る私の隣には、愛菜が一緒に写っているものが多い。

私の隣で笑顔を輝かせていた愛菜。
今はどんな大人になっているんだろう。

私たちは、違う高校に進学をした。

愛菜は、学年でも常に上位の成績で、中学のころには将来の夢が定まっていた。

看護師になる。

当時の愛菜はすでに、その目標にむかってはっきりと歩み出していたのだ。

私はと言うと、中学どころか高校にあがっても、自分が何をやりたいのかさっぱり分からず、明確な目標をたてることができなかった。

私は、何となく選んだ高校へ進み、それでもそれなりに充実した高校生活を過ごすことができたと思う。

高校に進学してからは、お互いの環境が変わったこともあり、だんだんと顔を合わせる機会が減った。
だから、卒業する頃には直接顔を合わせることはなくなっていた。

中学を卒業して今年でもう10年。

指折り数えて、私は時の流れに改めて驚いてしまった。


(10年かぁ・・・私も年とったなぁ。)


ひとりで苦笑いを浮かべて、ふと、ドレッサーの鏡に目をやると、なんの変哲もない25歳の私が写っていた。


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