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ふつう
【青春 恋愛小説】

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ふつう-第五話-2

「お待たせ致しました。こちら、大海で……こちら、鷹丸くんだね。どうぞごゆっくり…」

「パツ子、顔色良くねーけど?」

「あっ…ちょっとね…頭痛くて…。でも大丈夫っす。この後すぐに休憩入るから」

「そう。なら良いんだけど」



つか早く話切り上げないと……大海の視線が痛いっす…。
あの器のデカイ大海が恋愛絡みになるとこんなにも鋭い視線になるとは…。



「ん、ありがとね。じゃ失礼しまーす…」



そそくさと退散退散…と。



「すくちゃん、休憩いいよ」



おっ、待ってました!
さすが店長、空気読めてますな!
って、違うよなー…。


まぁいいや。
とりあえず店長が休憩用にいつも出してくれてるジュースを受け取って、バックヤードへ…。



「おっ、すくちゃん、お疲れっ」

「あっ、お疲れ様です…」



うわー…広田さんと一緒かよ…。
私、この人苦手なんだよな…。

大学生のクセに考えも私服も子供っぽいし、よく分からない自信に溢れてるし、それにやたらと私にちょっかい出して来て、おまけに何故か距離近いし…。

こいつ絶対童貞だろ…。



「ねぇねぇ、さっき店に来た二人組いるじゃん?すくちゃんの友達?」

「あぁ、はい…。どっちも学校のクラスメイトなんですよ…」

「そうなんだー。あの頭刈り上げてる子、たまにうちに来るよね?」

「あぁ、鷹丸くんすか…。こっから近い“kiLLtonE”で販売員のアルバイトしてるから、調度うち近いじゃないですか」

「“kiLL”で!?高校生が!?はぁーん…そ、そう。今日一緒の子は彼女?」

「あ、いや、あの女の子は好意持ってますけど、鷹丸くんはどうなんですかね。知らないです」



つかべらべら質問してくんじゃねー…。
休憩にならないべ…。

ってまた距離近いし…。


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