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憂と聖と過去と未来
【幼馴染 恋愛小説】

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憂と聖と過去と未来 5-12

***

体育祭終了後、俺は打ち上げに誘われたものの断ることになった。

当然のように、これから佐山と過ごすことになっている。


佐山もクラスの打ち上げに出ないらしく、そのまま佐山と帰ることに。
下校中、会話は全くなかった。


アパートに入って荷物を置くと、つい溜め息が出る。
佐山はすぐにシャワーを浴びにいったらしい。

今日は憂と話せてよかった。
たった数分間だったけど、とても幸せだった。

やはり憂を心の支えにして頑張っていかなければならない。


「聖くん」

そんなことを考えていた俺は、突然背後から聞こえた冷たい声に少なからず戦慄を覚えた。

振り返ると、裸で立っている佐山。

その手には…カミソリ。

「……」
一瞬、意味がわからなかった。

だが、佐山が普通じゃないのは明らかだ。

「聖くん…今日、騎馬戦の後、どこに行ってたの?」

ドクン

心臓が飛び跳ねる。

「……保健室だけど」
「そう、一人でいたの?」

驚くほど冷たい声で言う。

「…ああ」
「嘘つき」
即答だった。

「どうして…どうして柊さんのこと構うの?聖くんの彼女は私でしょう?」
「……」
見てやがったのか…

「別に何もない」
「柊さん、潰しちゃうよ?」
さすがにその言葉には反応せざるをえなかった。
「お前…付き合ったら憂には何もしないんじゃないのか?」
「なに言ってるの?」
「……」
話が通じない。
「まあいいわ、これ以上話すなら、死んじゃうから」
「おい!」
段々と佐山の持つ剃刀が左手首に近付いていく。
「…もう柊さんのこと、気にかけない?」
「……」
刃が手首に触れた。

「ああ!約束するから!止めろ!」
「返事が遅いわよ」

その瞬間、佐山の左手首からは鮮血が滴り落ち始めた。

「……」
「大丈夫よ。タオルで押さえてれば止まるわ」

「……」
その場に膝をついてしまった。

だめだ……

俺……


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