投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

カーテンと机とつぶれた気持ち
【青春 恋愛小説】

カーテンと机とつぶれた気持ちの最初へ カーテンと机とつぶれた気持ち 56 カーテンと机とつぶれた気持ち 58 カーテンと机とつぶれた気持ちの最後へ

テノヒラ-2

ブブブッ

これは携帯のバイブだからね。決して俺から出た悪臭のガスでは‥なんかこの下り前にもあったよね。



From:山田紗雪
Sub:無題
────────────
私も会いたい。

今、行きます。

   -----END-----



そのときの俺ときたら、心臓なんかバクバクで急にそわそわしだしちゃって‥

手がなんだかピリピリするんだ。
痺れて麻痺してるとかじゃなくて、いつもこうなる。
彼女のことを想うと手のひらがこう、むず痒くて、心臓が動く度にピリピリする


あぁ─‥
これが恋ってやつなのか‥


彼女を初めて見たときも
初めて声を聞いたときも
初めて手を繋いだときも

この言い様のない痺れが走って、すぐに消えたくなるような、ずっと感じていたくなるような気がする。

これは今だから感じることができるものなのかもしれない。

こうやって彼女に片思いするのは最後だから‥




「千葉くん‥」

彼女が来た。

息を切らして走って

「さっきは‥その‥ごめ」

なんだか、もう衝動が抑えされなかった。
気付けば彼女は腕の中で‥


もし、自分が願っても手に入らないものがあって、諦めた途端に目の前に差し出されたらどうする?

俺はあのときの君の答えが羨ましいかった。
でも今なら同じことが言える。

迷わず君を選んで
二度と離さない‥。


彼女の華奢な肩が震えていて、腕をほどいて覗きこめば泣いていた。

この涙は悲しい涙じゃない


カーテンと机とつぶれた気持ちの最初へ カーテンと机とつぶれた気持ち 56 カーテンと机とつぶれた気持ち 58 カーテンと机とつぶれた気持ちの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前