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3人家族
【フェチ/マニア 官能小説】

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3人家族-3

 母は残業で帰宅の遅くなる日が多くなり、むしろ父の方が帰りが早いことがしばしばだった。父は私の中学での成績をひどく気にかけていた。そして門限の掟だけは中学になっても生きていた。塾や部活のない日は夜7時、遅れる場合は正当な理由を前もって報告すること。でも中学になれば新しい遊び友達もできるし、寄り道もしたくなる。そしてとうとう、まだ1学期のうちに私は門限の掟を破ってしまった。
「U子、パパが怒ってるのは今日U子が門限を破ったからだけじゃない。お前、塾でもあんまり身が入ってないそうじゃないか。一昨日も宿題を怠けて、先生にお尻をひっぱたかれただろ!?」
 やばい! 塾でのことが筒抜けになってる。それから父は、太宰府で合格祈願に買ってきたという大きなしゃもじのような板を取り出した。
「パパ、何これ?」
「知らないのか? 尻たた木だ」
「尻たた木?」
 よく見るとその平たい板は、先の方が人間の手のひらの形をしている。その指のところに「学業成就」「太宰府」とあり、腕の方、取っ手のあたりに「一打入魂」「入試合格」と書いてあった。そして中央に大きく白抜き文字で「尻たた木」。これはジョークで、入試祈願の受験生が買っていく土産物だ。でも実用にも使おうと思えば使える恐ろしいグッズ。父はその取っ手のあたりを手にとって私に言った。
「ママは新しいお仕事で大変だからな。少しU子を甘やかせてしまったかもしれない。ママにも、もっとU子に厳しくしろって言われてるんだ。U子! テーブルに両手をつきなさい!」
 従うしかなかった。私は言われた通りにしてデニムのショーパンのお尻を父の方に向けた。バシッ! 尻たた木が私のお尻に飛んできた。バシッ! パパの手のひらよりずっと大きくて硬いよ。バシッ!
 私のお尻がジンジンと痺れ始めた頃、お仕置きが終わった。痛いけど、相手が父じゃ叱られても仕方ないなと思う。
「パパ、これからはもっと勉強身入れて頑張ります! 一打入魂、痛かったよ」
「そうか、痛かったか。じゃあ効き目はあったわけだな」
 また私が怠けたり門限を破ったりすればこれを使ってお尻を叩くぞ、父はそう言わんばかりだった。

 中学での3年間、私はこの尻たた木に散々お世話になった。お世話になったおかげで一打入魂か百打入魂か知らないけど、志望の県立高校に入学できた。これでやっと父と母のお仕置きから解放される。でも例のスパルタ塾の高校部にも通うことに。高校部にもプラバットのお仕置きがあるという。
「お尻を叩かれることは別に恥ずかしいことじゃないの。いつまでたってもお尻を叩かれるようなことをしているあなたが恥ずかしいのよ」
 母はそう言うんだけどさ。同じ高校部にはあのY子も通う。中1のとき泣きべそをかいていたY子も、ずいぶんと打たれ強くなった。お互いのお尻もあと3年間の辛抱だ。
 高校の入学式、母は仕事を休んで来てくれた。父は何か秘密のプレゼントを、私のために用意してくれているという。プレゼントって、まさかまた尻たた木じゃないよね、パパ。


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