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……タイッ!?
【学園物 官能小説】

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……タイッ!? 第一話「守ってあげタイッ!?」-16

「そうじゃないの。君って肝心なところがわかってないからさ。んーとセフレ止まり?」
 ――肝心なことってなんだろ?
「いいから、ね、今は……お願い……」
「うん……」
 彼女を抱きかかえ、腰を突き上げる。知識の乏しい紀夫の格好だけのセックスを理恵は「へたっぴさん」と笑う。その度に彼は「こう? こうかな?」と角度を変えて彼女を抉る。
「ん、そうかも……あ、あぁん、んぅ……うん。だんだん良くなってるよ……、ああ、いぃ!」
 理恵が肩をすくめると膣内部がそれに連動しきゅっと締まる。不意を突かれた紀夫は一気に射精感を強めてしまうも、すんでのところでそれを堪える。
「うう……、はぁ……んぅ……」
「あ、あ、いい、いいかも……うん、大丈夫。このままシテよ」
 錆とペンキの剥げかけた部分の目立つベンチは揺れることも無く、二人の振動を受けていた。
 灯りが遠いせいか二人の姿は夜の闇に隠れる。それでも互いの息遣いが荒くなるコトでそれを補完する。
 きっと目の前の人は自分に夢中。
 そんな自惚れと一緒に。
「あ、理恵さん……僕、もう、すぐ……」
 抑えが効かなくなりつつある紀夫はギブアップを宣言する。
「待って、あた……あたしも……一緒に、このまま……お願い!」
 甲高い叫び声も夜に溶け、二人はより強くお互いを抱きしめあう。
 張り詰めた男根が根元まで女陰に飲み込まれると、身中の奥から溢れ出る快感に硬直してしまう。
「……んぅ!」
「……あふぅ!」
 しばし呼吸を忘れて頬を擦り付けあう二人。
 溜めるに溜めた熱い汁がゴムの中で迸り、膜越しにその熱を受け取った膣はそれを促そうとうねった。
「やっ、くう! 理恵さん!」
 何から何まで初めてづくしの紀夫は、あまりに強い快感につい彼女を拒否してしまう。けれど放心状態にある理恵は彼にもたれかかり、紀夫もまた快楽に活力を取られ、されるがままに絞られていた。
「あ、あっ……あぁ……」
 尿道を駆ける精液の様子が分かる。熱く、そして勢いのある射精。一人で楽しむ分にはそうそう感じることの無い爽快感と脱力感。
 このまま流されてもいい。そ思っていた。
「ん……あぁ……うふふ、イッタの? しょうがないね。そーろー君は……」
「ゴメンなさい。でも理恵さんは?」
「あたしは……まだまだ満足してないよ?」
 薄ぼんやりと見える彼女の表情は、唇を粘液質の唾液で汚し、うっとりと涙を湛える目をしていた。
 その淫蕩に浸かった表情を見て紀夫は確信していたが、彼女がそういうのならそれを信じてあげるべきと敢て何も言わなかった。
「う、うぅん……っと。はぁあ、それじゃお終いね? 久しぶりだから楽しかったよ」
 ゆっくりと腰を挙げ、ぬちゃりと音を立てて別れを告げる。暗いせいで見えないが、卑猥な糸が膝に触れ、微妙な温度を伝えてくれる。
 理恵はまだ立ったままの逸物から丁寧にゴムを外し、その量を見て「一杯出したね」と笑い口を縛る。
 まだ茫然としている紀夫だが、ベンチに投げ出された精の残滓を見て短くため息をつく。
 二度目の交尾にて女を満足させた充実感と「まだできる」と力む陰茎。日課というほどでもない彼の自己処理は日に二度することは稀で、未だ勢いを保つ分身が心強かった。
「早くしまいなよ。風邪ひくよ? 紀夫は馬鹿じゃないんだからさ……ニヒヒ」
「うん……」
 目の前では理恵がパンツを穿いていた。恥らうことの無い彼女はむしろ見せ付けるようにお尻を突き出し、しっとりとした尻肉を震わせていた。
 練習の度に目で追ってしまうお尻。先ほどの行為ではあまり感じる暇が無かったが、おそらくやわらかかったのだろう。指が食い込むほど柔らかいのに、筋肉なのか芯に張りと弾力のある美肉はきっと最高級。正直もっと丁寧に味わうべきと後悔してしまうが、見事なほど後の祭り。


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