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fantasy ability
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reality ability‐第11話‐終わりなき絶望、始まりなき希望‥‥‐-6

‐更に数十時間後‐

冥界には夜というのはない。辺りは暗くならないからだ。充分に明るい。天界もなかった。という事は獄界もないだろう。
戦況は変化なし。いや、誠慈と誑笥の体力がかなり消耗していた。‥‥‥それでもこの無限の数の敵に対してよく持った方だ。
2人の幻想具現化は消えていた。精神力の限界なんだろう。稀にしか、敵の攻撃を避ける事しか出来なかった。

「‥‥はぁ、‥‥‥は‥ぁ。も‥‥‥う‥‥ム‥‥‥リ‥‥だ。」

遂に誠慈が倒れた。だからといって、敵の攻撃は止まらない。邪神の一体が誠慈へと攻撃を放った!





しかし、敵の攻撃を止めた者がいた。‥‥‥皇希だった。しかし、皇希は倒れていた。意味が解らないと思うが、この表現は正しい。
つまりは2人の皇希がこの場にいた。統神 皇希ではない皇希がいる。同一の皇希がここにはいる。
全員が驚く。敵の攻撃も止まる。例外なく。倒れた皇希にもう1人の皇希が近付く。そして、こう言った。

「‥‥俺はこんな事を頼んだんじゃない。」

倒れていた皇希を直ぐに立ち上がり、こう言い返した。

「‥‥アタシも彼女に見習って“イレギュラーにはイレギュラー”よ?」

その皇希からは女性特有の声だった。近付いた皇希が倒れていた皇希を睨む。全員はその声にまた驚く。





意外な事になった戦況。2人の皇希。その正体は謎。次回、終焉への歯車が更に回り出す。





続く


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