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エリザベス・悲劇の人形たち
【ファンタジー その他小説】

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エリザベス・悲劇の人形たちT-6

「キモチイイ!」

「オフロオフロ、キモチイイ!」

 大満足の子供人形たち。

 そして、就寝…

 エリザベスママとお揃いのパジャマに着替えた子供人形たちは、それぞれのベッドに入り込む。

 丸いバスケット型のベッドに、頭を外側にしてグルリと輪になって眠るのだ。

 それぞれのベッドに毛布をかけるエリザベス。

「オヤスミ、カワイイ、コドモタチ」と言うと…

「オヤチュミ、ニャチャイ、ミャミャー」

「オヤチュミ、ニャチャーイ」

 可愛い声を発して目を閉じた。

 エリザベスママは子守歌を歌い始める。

♪おやすみなさい、可愛い子供たちよ♪

♪おやすみなさい、私の宝物よ♪

♪夢を見ましょう、素敵な夢を♪

♪心穏やかに、目を閉じて♪

♪安らかに、眠りなさい♪

♪おやすみ、おやすみ♪

♪可愛い、子供たちよ♪

 歌い終わった時は、子供人形たちは夢の中。

 くぅー、くぅー

 可愛い寝息である。

 エリザベスママも自分のベッドに入った。

 この時…

「ミャーミャー」

 傍らで声がした。

 振り返ったエリザベスはビックリ!

「キディ!?」

 何と、皆と寝ていたハズのキディが立っているではないか!

 グスグス泣いている。

 泣く理由は分かる。

 やはりキディだけは…

 ママと一緒でないと眠れないからだ。

 優しくキディを抱きしめるエリザベスママ…

 そのまま自分の布団の中に入れた。

 すると…

「オッピャーイ、オッピャーイ」

 キディはゴソゴソとエリザベスママの懐の中へと入って行き、乳房をしゃぶり始めた。

 チュチュチュチュ!

 エリザベスママは慌てる事もなかった。

 キディらしい。


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