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「深夜の病室」
【制服 官能小説】

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「血染めの雪」-5

「いいでしょう。舞さんのお望み通り、私で貴女を満たして差し上げますよ」

裳裾を捲ると、九木は舞に切っ先をあてがった。
全裸の女と局部しか露出していない男。
どちらが、卑猥かと言われれば衣服のない女の方が積極的に見えなくもない。
しかし、その姿を逆転するかのように舞は清楚さを醸し出し、九木はぞっとするような妖艶さを示している。
彼のかつての美貌と色気は、未だ衰えるということを知らない。

「あぁ!あぁーっ!」

そして、その欲望を埋め込まれた舞は歓喜の声を上げる。
九木のモノは、舞の良いところだけを次々と的確に突いていく。
肉をかき分けられ、欲望に溶けていく感触が舞を愉悦に浸らせる。

「ふふっ。舞さんの中、絡みついてきますよ。この感触をまだ楼主様はご存じないのですね」

言葉の端に微かな優越と歓喜を忍ばせながら九木は腰を振る。

ずっと昔、ここに来るより遙かに前に出来たてのおやつを母より先に味見をして叱られた記憶が朧気に甦る。

おそらく、主人はこの痴態を知っているはずだ。
舞の着替えを手伝うようにこの部屋へ九木を向かわせたのは彼なのだから。

まるで、あつらえたようにピッタリと九木は舞の中に収まり、滑るように律動を繰り返す。

「舞さん、この裏地の色がどうして紅いか分かりますか?」

快感を貪っていた舞に九木は問う。

「このように、真っ白い雪の下にも、紅い欲情が生々しく息づいているからですよ。白い、貴女の肌の下に熱い血潮が流れているように」

舞は何も答えられない。

「安全な男だと思ってましたか?」

その声は舞を責める。
確かに、冷たいところのある九木だが、時折見せる優しさは、舞を安堵させるに充分だった。
なのに、何故…。

「ふふっ。ご自身で“仕付け”を済まされたと仰っていたので、てっきり楼主様は貴女を抱いたんだとばかり思ってました」

九木の手が、舞の頬に触れる。
重なっている部分は熱く熱を帯びているのに、その手は驚くほど冷たかった。

「でも、心配には及ばなかったようですね。低俗な玩具ごときで悦ばされるような簡単な躯には、楼主様も興味がないのでしょう」

九木の手は、ゆっくりと舞の頬を滑る。


「でも、心配なさらなくてもいいんですよ」

そう申し出る九木の瞳には狂気の光が宿っていて、舞はゾクリと震えた。

「“姫初め”に相応しい快感を私が与えてあげますから」

その意味を舞が考えるよりも早く、九木の腰の動きが変わった。

「あぁっ。はぁんっ。あっ、やぁっ…ダ…メ…。変に、なっ、ちゃ…」

引きずられるような快感に狂わされたのは舞の方だった。
九木の持つ魔力に溺れ、泣かされ、悶え狂う。
地獄にも似た快感を連続して浴びせられ、舞は痙攣を続ける。
最後に、一際大きな叫びを上げると舞は白い世界へと飛び去った。


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