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コンビニ草紙
【理想の恋愛 恋愛小説】

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コンビニ草紙 第二話-1

―お詫びと訂正―
第一話で、主人公が勤めているのがアパレルメーカーとなっていましたが、
出版社のファッション編集部に勤めている設定です。
至らない文面と重ねてお詫び申し上げます。
                     夢貝


第二話;奇遇

あの不思議な夜から、何だか妙にあの男が気になって仕方がない。
といっても1日しか経ってないけど。

名前も聞かなかったし、気になっても仕方がないか―。


小さくため息をつきながらタイムカードを押す。
私の勤めているのは出版社のファッション編集部。
今GaLA(ゲイラ)という20〜30代女性をターゲットにしたファッション誌を担当している。ファッション誌といっても、ダイエット、映画、恋愛、グルメ、経済などのテーマも取り上げる雑誌で、男性の読者も多い事が売りだ。
出版社としてはあまり大きくない会社なので、編集実務、取材なども出来るだけ自分たちでやるという嗜好がある。

「リョーコ!リョーコ!」

騒がしく私の名前を呼びながら近づいてくる女がいる。
彼女の名前は美崎サヤカ。
会社で同期の友人だ。
外見は小柄で髪型はゆる巻きのセミロング。小動物系の雰囲気で男性陣から人気が高いとかなんとか。サバサバした私と人懐っこいサヤカで凸凹性格コンビなんて言われてるらしい。


「...ちょっとリョーコ、聞いてる?」
「あっごめん。聞いてなかった。」
「もうっ!あのね、今度GaLAの連載コラム担当になったんだけど、リョーコも参加しない?」
「え、なんであたし?」
「正確には課長からリョーコがチームに参加しないなら駄目だって言われてるんだよね…。」
「どうして?」
「実は今度の企画なんだけど、面白いけど私一人じゃ偏見が多いコラムになるからって。とにかく!ちょっと見てよ!」
そういうとサヤカは私のデスクに企画書を置いた。
企画書のタイトルは...

『*タイプ別*あなたの王子、探します!』

タイトルを見た時点でかなり気持ちは白けた感じになったが、隣のサヤカの顔に「最後まで見てよね」と書いてあったので、仕方なく目を通すことにした。

*コンセプト*
最近、恋愛シュミレーションにハマる若い女性達が多いが、ヴァーチャルな世界に入り込んで、現実の王子を見逃していないだろうか。
そこで、GaLAの新しい連載企画として、町のイケメン王子を取材する。
*内容*
町の様々な職業のイケメンを徹底取材!
連載はだいたい10回を目安に、読者の反応を見てその後どうするかを決める。
現段階での連載候補は5人。

第1回予定
似顔絵作家 服部シュン(26)
略歴…
第2回予定
カフェ.パルード店長 本間アツシ(31)
略歴…
第3回予定
古本屋店長 藤本ソウシ(25)
略歴…
         ・
         ・
         ・
そこまで読んで、添付されている写真に目が留まる。
その写真の人物は、私が一昨日コンビニで会った、あの男だったからだ。
驚きながらも、彼の略歴に目を通す。

略歴…藤本草士(25)は、先代から続く古本書籍を扱う書店の中では有名な藤本書店の若店長。
整った今時の顔立ちとはウラハラに普段着は着物という不思議な青年。
彼見たさに書店に通うファンも多いとか。
あまりメディアに出ない彼の素顔に迫る。

あの人、藤本さんっていうのか。
あの夜の出来事は夢じゃなかったんだと思った瞬間、隣からサヤカが顔を出した。

「なに?リョーコって藤本さんみたいのタイプだっけ?」
「え?ちょっ、違うわよ!ただ、ちょっと面白いなって思って...」
「藤本さん、ちょっと変わった感じだけどさ。顔はすんごいカッコイイよね〜。」
「そうね...。」
「少しはリョーコ、やる気になってくれた?」
「...そうだな。もう取材とかは終わってるの?」
「服部さんは終わってるんだ。だから今週中にコラムをリョーコには一緒に考えてもらって、再来週あたりに本間さんと藤本さんの取材、連載が好評だったら行く予定なんだよね。リョーコも行く?」
「えっ、...うん。一応ついていこうかな。参加するなら、
どんな感じのコラムになっていくのか現場も見て考えたいし。」
「本当?ありがと、リョーコ!頼りにしてる!」

そういってサヤカはウィンクをしながら課長のデスクに走っていった。
なんか不順な動機でチームに参加するような気がするけど、こんな偶然、めったにないと思いながら、午後の企画会議に参加する事にした。


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