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密心
【ファンタジー 官能小説】

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密心〜かみのいは〜-2

けど、――今回は譲られへん

初なみそかに、遊女としての誇りがまだ立ってへんのがわかったから、身請けに踏み出した

思いかて通じ合うてる

みそかが俺に向けられる思いは、一途に、視線ひとつ仕草ひとつから感じられるほどであったから

ちゃんと思いも確認した

言葉にさせた

――断られる理由がわかられへん

みそかだけは諦めたない
割りきりたない




「あの子な、なんでかなぁ…自分からどんどん不幸なってくような子なん。蔵ノ介…、いや…旦那、は、――ホンマにみそかを好いとるんやね?信じてえぇんやね?……あの子の姉として、花魁でない、しのとしても、信じてえぇんやね……?」

「信じてええ」

付き合いの座敷で会った牡丹花魁にみそかの身請けの話をだせば、もう自分は久しくみなかった しの としての嬉し涙をみせてくれた

みそかの姉として――喜んでくれた花魁のお墨付きや


大丈夫や…思たんや…





ダン……ッ――
――……ばら…っ

苛ついて棚に拳をぶつければ酷い音がして文が落ちてゆく


早よせな……時間ないんや



大店で年頃にもなると縁談がひっきりなしに舞い込んでくる
――もうそろそろ自分で相手を決めな……親に勝手に決められる


みそかだけは妾なんかやなく正妻に迎えてやりたい

ホンマにそう思てる


みそかの肌に残る淡い花のような跡に嫉妬して、その瞬間思た

みそかが自分だけのもんならどれだけええかって

自分だけがその肌に花を咲かせられればどれだけ気が楽になるんやろか……って

名残は名残でも、……折檻
――客の横暴の果てやと知れば心底思た

俺だけのためにある花やったらそないなめにあわさへんですんだのに

偶然付き合いの座敷で一緒になった牡丹花魁越しに事情を知れば血が沸くようやった

みそかの肌が痣だらけやったなんて知らなんだ

指先一つも触れられないことに焦れそうで、紙一重で優しくできなくなりそな自身を鎮めるのに必死やった

何も知らんかったといえ……欲の言葉ばかり浴びせてしもた


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