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鎮魂
【SM 官能小説】

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鎮魂(その1)-5

 ビシッ…

修道士の男が手にした棘の鞭が、私のもたげた尻肌に鋭く振り下ろされる。白い臀部が艶めかし
く波を打つ。


 …あぅーっ…

その鋭い棘の痛みに、私は首をのけぞらせ苦悶の嗚咽を洩らす。嗜虐心に充ちたその男は、私の
尻を鞭で執拗にいたぶる。
鞭が私の尻に振り下ろされるたびに、鎖で緊めあげられた乳房のふくらみが揺れる。私は内腿を
摺り合わせるように悩ましく下半身を捩るのだった。


 私は、あの人と犯した罪により罰を受けなければならないのだ…


その罰によって、自分の中の罪の償いができるのかもしれない。いや、心に感じる罪の重さに比
べたら、その肉体に与えられる鞭の苦痛は悦楽に充ちたものかもしれない。


修道士はふたたび嗜虐の情欲に駆られたように、手にした鞭を私の乳房や背中を振り下ろす。私
の柔肌に突き刺さるような棘の鞭の感触…蛇の乾いた鱗のような鞭が肌を噛みしだくのだった。


 あぅーっ、ああっ…


 私は列柱の陰に佇み、目の前で私自身を見ているのだ…



しなる鞭が空を切ると、私の白い喉が艶めかしく震え、悲鳴を押し殺しような喘ぎ声が迸り出る。
割り裂かれたむっちりとした太腿を捩るようにくねらせながら、私は顔を紅潮させ尻を振ってい
る。深い尻の割れ目に鋭く振り下ろされる鞭の棘を喰い込ませ、白い臀丘がぶるぶると震えると、
その震えに誘われるように男の鞭が舞う。


 ビシッッ… 


 熟れた尻の弾力のある肌が、鞭に悩ましく吸いつくように揺れた。


 ひっー、 ああっ…


悲鳴とも欲情に満ちた喘ぎともつかない私の声が中庭に響く。鞭を受ける私の姿に、私はその情
欲に溶けたように陰部を潤ませる。肌を鞭の条痕で紅潮させながらも、私は苦痛に耐えるという
よりもその苦痛の甘美な肉情に確かに酔っているのだ。

男は陰湿な薄笑いを浮かべ、私の乱れた長い黒髪を鷲づかみにすると、うなだれた頭をもたげさ
せた。


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