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密心
【ファンタジー 官能小説】

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密心〜いのせぬとこ〜-2

――直接、牡丹姐さんにうかがおう……





「あれ、お帰りんさい…みそか……どない話やったんぇ?」

帰ってきてよっぽど酷い顔をしていたのだろう
牡丹姐さんはいきなりと思うほど早くそう尋ねられた

あぁ――心配をかけてしまってる……でも

「牡丹姐さん…なぜに甘味の君の名をご存じなのでありんすか……?」

泣き出したい心地でそれを言うと、牡丹姐さんの方が顔をこわばらせ、今にも泣き出しそうな顔になった

「蔵ノ介さまに直接ききんさい……きっともう応えてくださいんす」

お国言葉の一切混じらない牡丹姐さんに、真剣を感じてただ神妙にうなづくしかなかった

複雑な心地で、……うなづくしかなかった

「心配せぇへんでも、みそかの思うようなことはあらへんよ」

バッと顔をあげると牡丹姐さんは仕度の鏡越しに……泣きそうな顔で笑んでいらっしゃった



「蔵ノ介さま…いらっしゃいんせ」

「なんや、…みそか。やっと会うたんに泣きそな顔して」

顔に出てしまったらしい……あわてて顔をにこりと引き締めた

「………心配やなぁ」

「すいんせん」

自分でもひきつったように笑っていたのがわかっていたので謝ると、頭を撫でられ耳裏をくすぐられる

身をよじれば、蔵ノ介さまは胡座をかかれ、その組んだ足の上に引き寄せられ座る

まるで後ろから抱き締められているような姿にどきどきと胸が響く

「みそかは自覚ないまま嘘つきやで心配やなぁ」

ゆらゆらと蔵ノ介さまの膝の上で揺さぶられるように揺れながら、耳を掠める言葉に苛立つというより悲しくなった

「みそかは……嘘つきじゃありんせん…」

「嘘や……。これ……客は客でもちゃうんやろ?」

まだ薄く残っていたのか折檻の跡を、襟の間から爪の先でつぅと撫でられ、ぞくぞくっと粟立った

「……俺は知るまで、情事の名残や思てた。痣やなんて知らなんだ」

耳に囁かれる息が熱くなることで、蔵ノ介さまとの距離が縮まったのがわかれば、体は勝手に期待してしまう

けれど心まで蔵ノ介さまの言葉ひとつに期待しそうでこわい


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