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未完成恋愛シンドローム
【同性愛♂ 官能小説】

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未完成恋愛シンドローム - 目覚め --14

「お待たせ」
ベッドの上に仰向けになり、今週号の雑誌をパラパラ捲りながら見ていたらドアが開き、コタローが入ってきた。
「んー」
「今週のおもろいの無いで」
ベッドに腰掛けながらコタローが言う。
ギシッと音を立ててベッドが軋んだ瞬間、少しだけ心拍数が上がった気がする。
目の前には雑誌。
たった今見ていたはずの絵が、目を閉じるともう思い出せない。
「なあ」
動揺を押し殺しながら、口を開く。
「ん?」
コタローの声。
声を掛けたのはこっちなのに、その先が続かない。
オレもコタローもなにも言わない。
時計の音だけが聞こえる。
「謝んねやったら今のうちやぞ」
ようやく口を開いて、出て来たのはそんな言葉だった。
「謝る?」
コタローの声が耳に入る。
オレは目を閉じたまま、自分でも何が言いたいのかすら判らなくて、
「そう」
それでも言葉を続ける。
「オレがイヴのこと襲ったから?」
「・・・・」
なにを言わせてるんだろう?
こんな問答を繰り返して、オレは結局何が言いたいんだろうか?
―ギシッ
「ーっ」
ベッドが軋む音がして、コタローの気配がより近くなる。
「俺が後悔してんのは」
言いながら、雑誌が取り上げられる。
「イヴのこと、泣かせたこと」

「・・・は?」
視界に入って来ていた光の量が変わったせいか少し眩しくて、顔をしかめていると、すぐ近くにコタローの顔があった。
「・・どういうこと?」
「まんまの意味かな」
コタローが真っ直ぐオレのことを見てくる。
少しの間、オレはコタローの瞳を見つめ、それから視線を逸らした。
「よっ、と」
「っ」
声と共に、コタローの身体がオレに覆い被さってくる。
「てめっ・・!」
「イヴって、コロンとかつけてへんよな」
首筋にコタローの髪の毛が触れて、少しむずがゆいような感じがする。
「・・つけてへんけど、何?」
「いー匂いする」
「はあ?!」
―なに言って・・・
「はむっ」
「!!!」
いきなり首筋を甘咬みされた。
「お前・・・っ」
「ちょっとしょっぱいな」
「ーっ!!」
―ガッ
思わずオレは、コタローの顔面を殴っていた。
「はぁっ・・はぁっ・・・」
「・・・」
オレに殴られ、顔を横に向けたままなにも言わないコタロー。
寝転びながら変な体勢で殴ったのもあって、そこまで痛くはなかったと思うけど・・。
「乱暴やな」
「・・あんたが悪いんやろ」
コタローはなにも言わない。
「あんたが・・変なことするから」
「キスぐらい誰でもするんちゃうん?」
微かに口角を吊り上げて笑いながら、コタローが言う。
「男同士が」
「アメリカではするやん?」
コタローが言葉を被せて来る。
「ここは日本や!」
コタローを睨み付け、声を荒げる。
「それもそやな」
そう言ってカラカラと笑うコタローに、若干毒気を抜かれた。


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