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原始的格差論(1)
【その他 官能小説】

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原始的格差論(1)-1

 本稿は、社会において不幸が発生する構造を検証することを目的とした論文である。
 栄光の表にあって人々の称賛を得るものがある。正義、公正、叡智...
 それらのの影で渦巻くものには何があるのだろうか。金、欲、策略...
 それらの全ての内の他と比較して全体量の内の圧倒的な部分をもつ者が盛衰著しい世の中で常に至高の存在たりえる。その存在は一般人の生活では目の届かないところにあるのが通常であるが、何かの間違いでその存在と人生の内のほんの一部を共有した場合、悲劇が起こる。なぜなら、それは初めから間違いであることに違いはないからである。
 例えば、如何にも古来自り繁栄し続けてきた一族として出てきそうな氏を思い浮かべていただきたい。それをここではαと表わして、その一族をα家としよう。次に、身近で一般的な氏を思い浮かべていただき、それをβ、その一族をβ家とする。β家は多額の借金があるわけでもないし、生活保護を受けなければならないほどではないが、一般家庭の平均からすると、貧しい部類であるとしよう。α家とβ家の共通点は、大家族で子供が多いという設定も加えさせていただく。

 α家について述べる上での設定を以下に示す
・財産は莫大で、大手企業を傘下に入れる持株会社を親族経営している。
・その財産はは本家長男によって引き継がれる。持株会社の総株式の50%以上を持つ非上場の娯楽施設を子が親から買 い入れるという形で他の親族が遺留分減殺も出来ないようにする。
・女が生まれた場合、性教育を施し、政治家や官僚、各界の上層部の人々を対象としてS○Xをする。こうすることで、あらゆる方面においてコネクションをつくり、α家に有利な世の中へと導くことができる 。
・α家には何人もの女の子が現在いるが、その内の一人をγとする。γは代々のα家の女の中でも5代に一人といわ れる程の性に関する才能をもっている。
・γの世話係の手違いで留学先から帰国する際、何の変哲もない一般的な公立校に編入の手続きをしてしまった。
・γは性教育以外にも一流の教育を受けているため、飛び級でA国でB大学を卒業しているが、まだ15歳で義務教育を受けなければならないため、C中学校に転入した。

 さて、これから少し長い例え話が始まる。

 9月1日、始業式が終わり、その後のホームルームで先生に呼ばれたγは他のクラスメイトがいる教室へ入った。
「α γです。今までA国で暮らしていたので、まだこの国の慣習に慣れていませんが、どうぞ宜しくお願いします。」
自己紹介をして先生に視線を投げかけると、先生は教室を見渡して、
「じゃあ、βの隣の空いてる席に座って」
と言った。γが椅子に座るときにβと目が合ったため、γがウインクするとβは顔を赤く染めて俯いた。
 休み時間になってγはβに話しかけた。
「β君、ファーストネーム教えてよ。私のことはγって呼んで。」
すると、戸惑いながらではあるがβは返事をした。(βの名前はδと表わすことにする。)
「δ。」
と極めて手短にではあるが・・・
δは普段から無愛想なわけではなく、翌日からある課題テストの勉強に集中したいのだがγに話しかけられて少しイラッとしながらγの相手をしているだけである。γは、数学の問題を解いているδのノートを見ると、間違いだらけなことに気付いた。


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