投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

SFな彼女
【SF 官能小説】

SFな彼女の最初へ SFな彼女 3 SFな彼女 5 SFな彼女の最後へ

SFな彼女 -Science Fiction編--4

「だって、エッチな女性を求めていらっしゃるってことは、お部屋に泊めてくれる上にセックスさせてくれるってことですよね? この機会を逃してはダメだって思いまして!」
「セ……ックス!?」
深呼吸しろ、落ち着くんだ、俺。
これってきっと俺の夢の中なんだよね。
で、きっとことに及ぼうって時に目覚めるわけだ。
分かってる分かってる。
「全然分かってません!」
すると、彼女は少し怒ったようにそう声を上げた。
「これは夢でもなければ、あなたの想像でもありません! あの……わたしの説明が少なかったのが悪いんですね」
しゅん、と頭を垂れる彼女。
俺は混乱したまま彼女の言葉を待った。
「申し遅れましたが、わたしはあなた達地球人でいうところの太陽系外惑星の住人で、ユズリハと申します」
言ってぺこりとお辞儀する。
「地球に来たのはこれで二度目。せっかく学んだ地球人の言語と身体ですから、どこかのお家に泊めていただこうと思って!」
俺は頭の中に増えた情報を整理できず、混乱したまま彼女――ユズリハの話を聞いていた。
「どうやってお家を探そうか悩んでいたところ、あなたの声が届いたんです」
「声?」
俺は首を傾げる。
するとユズリハは自身の喉を掴み、パクパクと口を開けたり閉じたりさせた。
そして軽く発声練習をした後に発した彼女の声に、俺はぎょっとした。
「『ああ、どうか俺にも白人美人の同居人が来ますように! いや、顔は並でいいから、エッチで』……もがッ」
突然彼女の口から飛び出た、俺の声。
しかもさっきの恥ずかしい願い事だ。
俺は思わず恥ずかしくなって、彼女の口を押さえる。
ちょっと、待ってくれ。
これって、マジで――!?

「君は……本当に宇宙人ってヤツなのか?」
俺はこの事実に、案外冷静でいることができた。
それは、この目の前の少女が到底宇宙人とは思えない――おまけにとんでもなく可愛い――容姿をしていたからだと思う。
そして何より――
「それで……あの、セックスって、どういうこと?」
ああ、ゴメンナサイ。どーしてもさっきの彼女の言葉が頭から離れないわけで。
もしかしたら彼女とセックスできるかも、なんて淡い期待を抱いているわけで。
俺は柄にもなくどきどきしながら、ユズリハに問うた。
彼女はきょとんとした顔で俺を見つめ、少し考え込むように俯いて言う。
「あれ? もしかして、わたし言葉を間違えてましたぁ? 確か唇を触れ合わせ舌を口腔内に挿入してから身体を愛撫し、X染色体の膣内へ……」
「ちょ、ちょっと待って! 分かった分かった!」
俺はユズリハの説明を制止させ、深く息をついた。
「さっき、君が言ったろ? その……お泊りの上にセックスとか何だとか」
彼女は思い出したようにぽんと手を叩き、頷く。
「地球人の皆さんからしたらもしかしたら、引かれてしまうかもしれないのですけれど……」
ユズリハはそう言って顔を赤らめた。
「わたし、地球人とのセックスが大好きなんです」
俺は思わず吹き出した。
こ……こいつは、何ていうか、その。
突然やって来たこんな女の子にこんな言葉を言われちゃ、童貞じゃなくてもマジで鼻血もんだと思う。
ユズリハは続けた。
「あの、地球人の原始的で動物的な行為が!」
そんな彼女の言葉に、俺は再び吹き出した。
いや、彼女に悪気がないのは分かってるんだけど。
「子孫を残すためにこんな行為をするだなんて最初は驚きましたけど、快楽を得る手段でもあることを知って、わたしも試してみたくなっちゃって」
そう言って舌を出すユズリハに、俺は何と言っていいか分からない。
「それで、前回の旅行時に人間に化けて試してみたんです。そうしたら、もうハマってしまって!」
無邪気に笑うユズリハだが、結構とんでもないことを言っている気がする。
俺は今更ながら不安にかられた。
そして、疑問に思ったことをぶつけてみる。


SFな彼女の最初へ SFな彼女 3 SFな彼女 5 SFな彼女の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前