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ある季節の物語
【SM 官能小説】

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ある季節の物語(夏)-4

 …お、お願い…おしっこがしたいの…

 私のよがるような声に、夫は表情ひとつ変えず、無言のままに物入れからアルミの洗面器を
取り出したのだった。そして褪せた金属の色をした灰色の洗面器を、夫は檻の中の私の足元に
置いたのだった…

 …オレの目の前で、そこにするんだ…

 …いや、いやよ…

 私はその尿意の生理的な限界に、悶えるように太腿をすり合わせ、呻きを洩らした。
 そして あのとき私が洗面器に滴らせた色を含んだ羞恥の雫を、まるで私の性器の奥底を
舐めるように男は嗅いでいたのだった。

   

 …その山荘に一週間もいたのか…退屈だったんじやないの…

 ユキヒロの唇が私の秘裂の肉縁をなぞり、やがてその肉芽を舌で転がす。


 …でも、すごく景色はよかったし、ふたりで山歩きもできたし、空気はきれいだし、それだけ
はリフレッシュできたわ…
  
 
 違う…


 私はあの一週間ずっと檻の中ですごしたのだ。毎日のように私は縛られた体を淫靡に弄くられ
火照った体のまま檻に入れられるのだ…。

 私は欲しがっていた。欲しくて、欲しくてたまらない体になっていたのだ。檻の中で私の陰部
が汁にまみれながら、まるで軟体動物のように蠢き、男のペ○スを烈しく欲しがるのだ。


 焦らされながらも、けっして与えられない男のペ○ス…まるで私は餌を与えられない檻の中の
雌犬のように咽喉を鳴らし喘ぎ続けていた。膣襞を擦り合わせるようにその淫汁を搾り出し、涎
のようにその秘裂から蜜液を溢れさせる…
 その自分自身の痴態に、私自身が獣のように息を荒くし、酔いしれていったのだった。


 
 ユキヒロのほどよく硬くなったペニスを、熱を持たない私の性器が無感覚に受け入れる。
 
 私はユキヒロのものを含んだまま、テレビが伝えるニュースに耳を傾けていた。私とユキヒロ
が、以前行ったことのある近くの海水浴場の混雑した映像が流れている。



 あのとき…

 夫のペ○スを欲しがる私は、夫に鞭を打たれ、そして乳房や淫部に熱蝋を垂らされた。そして
陰毛を鋭く尖った剃刀でなぞられ、尻の蕾に浣腸器の冷たいガラスの嘴管を挿入された。

 しだいに夫の羞恥と嗜虐に満ちた仕打ちが淫猥になるほど、私の肉襞が爛れたようにぬかるん
でくるのだ。そして私がこれまで感じたことのない痛みの快感をくすぐられるほどに、私の体が
少しずつ蕩けるように変容していった。


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