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「demande」
【女性向け 官能小説】

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「demande」<槙惣介>-15

「私…、男の子と…キスしたこともなかった…。誰かとしたいとも思ったことないの…。
惣介は…キレイな人と…たくさん出会ってると思ったし…、だから…私とは…」

言いたいことは一割も言葉にできず、言った内容はぐちゃぐちゃだった。
それでも惣介には充分だった…。

―――よかった。
嫌われたんじゃなかったんだ…。
俺と…シタいって、思ってくれたんだよな?

目にも頬にも光ってる雫を、惣介は優しく拭った。
両手で彼女の顔を包み込むと、唇にちゅ…っと口付けした。

「…私の意志でお嬢様を抱くことはできません。でも…、そうなれたらどんなにいいか
ずっと堪えていたんですよ?」

「…んっ…」

惣介は彼女の唇を食んだ。
理性が飛びそうになるくらい、愛おしくてたまらない。
こんなことで涙を流せる純粋さ。
必死に伝えようとしてくれる懸命さ。
これがかわいいと思わずにいられるか…。

だが―――
『恋愛感情は持つな。持ったとしても―』
…要の言葉が頭によぎる。

「…い、息ができな……っ」
「すみません。つい力加減を忘れてしまいました…」

耳へ、頬へ、首へ、次々とキスをされ、七香はその痺れに目を見開くばかり。
惣介が手袋を外すと、細く、長い骨ばった指が揃って出てきた。
その指は彼女の頬へと伸ばされ、七香は触れる瞬間を心待ちにした。
そして彼の手が頬を包み込んだとき、今までにない嬉しさでいっぱいになった。
布一枚隔てただけの違いに、こんなにも差があるとは思わなかった。

「惣介……」

頬にあてられたその手の上から、そっと自分の手を添えてみる。
指の節の感触が男を思わせた。

「お嬢様…もう止まりそうにありません。大丈夫ですか?」

コクンと頷く。
今更…やめてほしい気持ちにはなれない。

「では」
「!」

七香はベッドに押し倒され、食べられるかと思ったほど勢いのあるキスを受ける。
舌は自在に蠢き、固くなったり柔らかくなったりする。
時々舌を吸うように舐められ、恥ずかしさに反して力が抜ける。
酸素さえ満足に取り込められないのに、心地好くなっていく感覚はまるで麻薬のよう。

「…んっ…ふ…」

惣介は唇を離すと、引きつられた銀の糸を断ち切るように、舌なめずりをした。
赤面した七香の上で上着を脱ぎ、ベストを脱ぐと、七香の手を取りネクタイを掴ませた。

「外していただけますか?」
「え……?」
「ホラ、ここに指をかけて…」

喉元の部分にグッと力を入れると、惣介がくいっと横を向く。
シュル…という音と共にタイが外れ、彼を包んでいた闇は白色へと変わる。

黒髪の彼には全身の黒がとても似合っていたけど、白も印象が変わって素敵…


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