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白日夢(はくじつむ)
【鬼畜 官能小説】

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白日夢・一 第二章: みどり編-4

(二)拭き取ってくれんか?

「おぉ、Nature call me だぁ!」と、俺は席を立った。
「ほら始まったぁ!」と、皆がお互いに目配せをしあった。その中で、ミドリだけがキョトンとしている。一同、大笑いとなったが、田坂がお気に入りの里美が、ミドリに声をかけた。

「ほらっ、ミドリさん。先生、トイレに行くのょ。ご案内してあげて。」
慌ててミドリが、俺を追いかけて来た。
「ミドリさん!先生は酔ってらっしゃるから、お世話をよろしくね。」
里美の声が、俺の耳にも入ってきた。田坂の声もする。
「先生、ごゆっくり!」

俺の意図に気付いている二人に、俺は片手を上げて応えた。そしてそのまま、俺に追いついたミドリの肩にその手を回した。わざと足がもつれたようにして、体をミドリに預けた。小柄なミドリは、俺を必死に支えてくれた。

「あぁ、すまんね。少し飲み過ぎたようだょ。」
「大丈夫ですか?歩けますか、先生。」
俺の演技であることに、まるで気が付かないミドリは真顔で尋ねた。そこかしこのホステス達が、クスクスと笑っている。

「こちらですょ、先生。」と、右に左にとふらつく俺を、ミドリはしっかりと支えながら誘導した。
ミドリの少し骨張った肩は、俺の失望感を誘った。しかし、ふらついた折りに触れた乳房は、思いの他重量感があった。しかも、どうやら子供を産んでいないようだ。年齢の割には、固さがある。
”こりゃあ、美味しいかもな。”と、ついほくそ笑んだ。

「ちょっと待ってください。」
俺を壁にもたれかけさせると、ミドリはドアを引いた。この店のトイレは、席数の割には広い。ホステス達の化粧直しの場であると共に、しばしの休息の場でもあるのだろう。

ドアを閉めると、店内の喧噪が嘘のように静かだ。といって無味乾燥な訳ではない。壁には、これ見よがしに外人女性のヌードポスターが所狭しと貼られている。
「貴方が、王様!」
「今宵かぎりの、アバンチュール!」等々、ポスターに書き殴られてもいる。悩ましげなムード音楽も流れていた。

「先生、どうぞ。私、外でお待ちしますから。」
聞き取れないほどの小声で、ミドリが俺に告げた。勿論、一人で用は足せる。しかしそれでは、何の為かわからん。俺はわざと、床に崩れ落ちた。驚いたミドリが、俺を抱き起こしに来た。

「おぉ、すまん。すまんついでに、手伝ってくれんか。」と、ミドリの耳元で囁いた。ミドリは、その意味がわからぬらしく
「えっ?お手伝いと言いますと・・。」と、俺の顔をまじまじと見つめた。
「うん。俺のおちんちんを、引っぱり出してくれ。どこかに、お隠れになっているようだ。」

ミドリに抱きつくようにして、俺は言った。ミドリの体が硬直し、
「でも、それは・・。」と、更に小声で答えてきた。
「頼むょ、礼はするから。」
そう言って、ポケットから無造作に一万円札を一枚取り出した。そしてその札を、ミドリの胸元にねじ込んだ。

ゆっくりとした動作にしていたから、ミドリにはその札がはっきりと見て取れた筈だ。それが証拠に、ミドリはそのままの姿勢でいる。数秒間の無言の後、ためらいつつも
「失礼します。」と、ファスナーに手を伸ばしてきた。
「落ちた!」
俺はミドリに抱きついた姿勢のまま、ミドリの髪に顔を埋めた。

「旦那さん、失業中だって?大変だなぁ。それにしても、こんなピンクサロンで働かされるとはなぁ。可哀想に、なぁ。」
悪戦苦闘の末に、おずおずとミドリの指が俺の逸物を引っぱり出した。不思議なもので、尿意などまるで無かったのだが、
”チョロチョロ”と、出始めた。


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