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ミッション
【ミステリー その他小説】

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ミッション-4




次の日、明弘はニュースを見るのが怖かった。が、見て確かめねば、とテレビをつけた。
そこには、昨日の病院と、亡くなった方の遺族が号泣している映像が目に入った。それを見た瞬間に涙が止まらなくなった。
そして、ニュースをよく聞いていると、老人はもうすぐで退院だったそうだ。まだまだ健康に生きられそうだ、と言われてたようで、いつも周りに、長く生きたってなぁ、とため息をついていたという。
そんなニュースを目の前にして、号泣している明弘の元に電話がかかってきた。
『なんだよ。』
『さぁ、次の仕事をしてもらおうか。』
『もう嫌だ!!』
その言葉を無視するように言った。
『今日は図書館に行ってくれ。』
『知るかっ!!!』
『では、着いたらまた電話をくれ。』
と言って電話は切れた。
明弘はもう決心していた。俺は警察に捕まってもいい。ムショに入れられたってかまわない。でも、他の人を殺すのはこれ以上はゴメンだ。急いで着替え、明弘は車に乗り込んだ。





着いた先は、図書館などではなく、交番だった。一番身近にあるものがそれだったので、一刻も早く着くためにそこに向かった。
『すいません、僕は今までに人を2人殺しました。そして、それを強制的にさせようとした人間達がいるんです。』
『分かりました、少し待ってください。』
そう言って、警官はどこかに電話をかけた。
『あのですね、はい。そうです。男が、はい。はい。分かりました。』
カチャン、の音と同時ぐらいに明弘は聞いた。
『今のは、誰にかけたんですか?』
『ああ、今のですか?健太さんですよ。』
『????』
健太って誰だ。
『すいません、あの、健太って、、、、』
『だから、あの健太さんですよ。貴方の友達の。』
『はいっ!?』
俺の友達の健太って言うと、まぁすでに友達ではないが、、あれしかいないが。
『何言ってるんですか?』
『だから、健太さんですよ。あなたがここに来たら連絡入れるように言われてたんでね。』
明弘はとっさに逃げようとした。が、いつの間にはめたかわからない手錠のせいで、身動きがとれない。
『逃げようったって、むだですよ。それにもうすぐつきますし。』
明弘はこれまでにない焦りを感じた。
10分後、一台の車が止まった。中から健太とそのボディーガードのような連中が出てきた。中にももう一人いるようだが。
『来ちゃったんだね。』
健太は見下ろすように言った。
『しょうがないだろ、これ以上は人殺しなんてしたくないんだ。大体なんでこんな事をやらせるんだ!!』
『オマエには関係ないって言ったろ。第一もう死ぬんだ。これでオマエともお別れだな。』
ナイフが取り出され、明弘は2人の男に取り押さえられた。
『じゃあな、友よ。』
血がだらだらと流れるのを見届けた明弘は、その場にどさっと倒れた。


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