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インターネットカフェを出ると朝焼けだった、
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インターネットカフェを出ると朝焼けだった、-1

それは心地良いもの…のはずだ。なのに今、私の心は今にも崩壊しそうである。

相方とインターネットカフェで夜を過ごして外に出ると、目眩がする程清々しい天気だった。夜更かしと後悔で気怠い体にはビビッとくる。というよりも、頭痛がしそう、と言えばよいか。

兎にも角にも、低体温症のため朝ご飯は抜かせない。適当に腹ごなしをして相方の家路に着く。

「…眠い」
「…眠いな」

2人揃ってベッドに雪崩れ込む。かと思うと、相方と呼んでいる元彼はもう寝息をたてていた。

私はというと、する事もないので携帯の電源を入れてみた。ものの5秒もしない内に彼から着信が来る。

これだから携帯は好きじゃない。電話に出たくない、というよりも1人になりたいときが私にはよくある。そんなとき、普段なら無いと1日中落ち着かない携帯様々が突然、常備義務小型監視用探査機とか何だか名付けたくなるような、結滞なもののように感じてしまうのである。

要するに、携帯を携帯したくなくなる。せめてメールにしてくれればいいのに。そういう日に限って大事な連絡がわざわざ電話で来る。用もないのにかけてくる馴染みの友人からの着信履歴がある。もう暫く顔も見ていない親からの留守電が入っている。

思わずうわぁーと頭をかきむしりたくなった。すまん、今日は気分が乗らないんだ…。我ながら随分身勝手な言い訳だと思う。もう大人なのに…いや、まだ子供なのか。どちらにせよ、わがままには変わりない。


何もしない。
何も、していない。
やりたい事も、目標も、失ってしまった。否、正確に言えばあるのだが、今はそんな事より目先の事を気にしなければ。

元彼と彼。2人の間を行き来するのが今の私の生活。
彼らは私を愛してくれる。大好きでは足らないと言って。

男が2人必要な理由?そりゃ1人で満足できるなら、そうしたい。





私が時々彼の家から逃亡するのは優しい彼への冒涜。

半同棲生活を送っている彼は私に平和を与えてくれる。でも刺激を与えてはくれないという事には付き合い始めた頃から気付いていた。

ほんの数週間前、ふとした弾みに生じたズレが、私には耐え難いものだった。

「顔は元彼の方が数倍上かなー」
そんな友人の冗談めいた発言でさえ、耳について離れなくなった。

気がつくと私は彼に嘘を言って元彼と遊んでいた。

元彼は今の彼が持っていないものを持ち合わせていた。刺激である。物事を客観的に捉える彼とは対照的に、ノリが良い。遊び仲間には持って来いなのだ。


「いや〜久しぶり!元気してた?」

夜に元彼は用があり出掛けるため、昼間に着信があった友人と久しぶりに飲むことになった。前々から約束していた事ではあったが、着信がなければうっかり忘れるところだった。行き先は、仲間内ではちょいと知れた居酒屋だ。

「最近どーなん?何か聞いた話大変そうやけど。今日は俺の奢りやさかい、何かあんなら聞くで?」
「ほんま?!あんたちょっと見ん間に男らしくなったなぁー!」

ホロ酔い気分で冗談を交えながら、私は今の現状をさらけ出した。非難中傷は覚悟の上である。


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