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気持ちの比例式
【学園物 官能小説】

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気持ちの比例式(Renewal Version)-10

―チーン
エレベーターから降りた私は、あの人の部屋の前まで来た。
ポストに入れて返すのは用心悪いかな?
最後だし直接返そうかな?
インターフォンをならしてでなかったら仕方がないからポストに入れて帰ろう。
…お願い。
誰も出ないで…。
―ピンポーン
…よかった。誰もいない。
ポストに入れて帰ろう。

―ガチャン
「こんばんわ。ミス海星」
…どうして…?
桜坂先生がココに…。
「どうして私がココにいるのぉ?みたいな顔してるわよぉ?じゃあ、逆に聞くけど、どうして貴女がココに?ココは学校の名簿には載ってないはずよ?」
そんなの知らない…。
住所なんて気にしなかったし…。
何…?桜坂先生の勝ち誇った目は…?
「答えられないわよねぇ?まぁイイわぁ。裕也はまだ帰ってないわよぉ?今、食事作ってたんだけど作り過ぎちゃってぇ。どぅ?食べていかない?」
「結構です。失礼しました。」
私はポストに鍵を入れて小走りに先生の部屋を後にした。
桜坂先生は知ってる…。
どうしよう…。
先生、助けてよ…。

―ガチャン
「お帰りなさい、裕也♪食事作ったのよ。食べましょう♪」
可愛いらしいエプロン姿の樹李が出迎える。
「どうしてココにいるんだ?」そんな姿にもお構いなしで裕也は睨みつけた。
「裕也のお父様に聞いたのよ。鍵まで貸してくださったの」
「っ、クソ親父…!」
ソファーに鞄を乱暴に投げつける。
「座って。」
テーブルには美味しそうな料理がズラリとならんでいる。
「外で食って来たからいらない。その飯食ったら帰れ」
テーブルと樹李に背を向けたままで言い放つ。
「……」
裕也はバスルームに向かった。
「今日、新聞読んでねぇな…」
ポストを開けて新聞を取り出した。
すると新聞の間から…
―カチャーン
「…?鍵?…っ!?」
裕也は慌てて玄関を飛び出した。
外に出て周りを見渡すが、人一人いない…。
「ちくしょー!」
珍しく裕也が大声でどなった。
マンションの窓から樹李がその光景を睨みつけていた。

部屋に戻り寝室に入った。新聞を読む気が起きない。仕事もする気が起こらない。
もう今日は寝よう…。
ベットのシーツには愛しい瑠華の香りが…。
美味しそうに食べる姿。
恥ずかしがる姿。
満面の笑み。
ベットでの乱れた姿。
何もかもがはっきりと思い出せる。
携帯は、万が一のためにお互い登録していない。
別に俺はかまわないと言ったが、
『先生は気を使わなさすぎです!仕事なくしちゃうからダメです!』
瑠華は俺の本業が教師だと思ってる。まぁ、いいが…。
ベットに倒れ込む。
「瑠華…」
―ガチャ
「裕也?」
「入って来るな」
ベットに俯せたままで応対をする。
「まだ、あの子のコト考えてるの?やめなさいよ。ね?大人の女の方が楽しませてくれるわよ?」
彼女はそういうと着ている服を1枚1枚脱ぎだした。
そして、黒のブラとショーツだけになった。
健康的な肌の色にEカップの形のイイ胸がくっきりとした谷間を強調する。
ショーツから長い足がスラッと伸びている。
こんな恰好をした女を目の前にしたら普通の男なら大歓迎だろう。
「ねぇ?昔を思い出させてあげる」
そういうと、彼女は裕也の上に被さった。
唇に頬に首元にキスをしていく。
しかし、男は微動だしない。
樹李の手は、男のシャツのボタンを外しだした。シャツの間からは引き締まった筋肉がみえた。
「あの時のままね…」
女は昔を懐かしむような目で男の体を見た。
ベルトに手をかけ、微動だしない男のズボンを器用に脱がしていく。
「ねぇ?裕也?女にここから先も主導権握らせるのがあなたの趣味なの?」
「お前がヤリたいなら勝手にしろ。勝手に挿れて勝手にいけ」
「そう。じゃあそうするわ。私の体を忘れられないくらいにしてあげる」
股間に手をあて何ともいえない手つきで触る。
そして、下着を脱がし直接触れてくる。
普通ならこの手つきを味わえばひとたまりもないが裕也は無反応だった。
少し不満げだか次でものにしようと考え、余裕の笑みにかわった。


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