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伊藤美弥の悩み 〜受難〜
【学園物 官能小説】

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笹沢瀬里奈の悩み 〜Love trouble〜-11

「ふぅ、あっつーい!」
 高崎家に入った途端、美弥は浴衣の襟を開けてぱたぱたと手であおぐ。
 ドアに鍵を掛けてから振り向いた龍之介は、はだけられた襟元から覗くむっちりふっくらした双丘を見てしまった。
「ふ……風呂、沸かすよ。先、入って」
 何とか理性を保ち、龍之介は言う。
 だが、視線はしっとり汗ばんだ膨らみに釘付けだ。
「ん……いいの?」
 だが美弥の方はと言えば、そんなデンジャラスな眺めを惜し気もなく提供している事に全く気付いていないのだから、何とも無防備な事である。
「その方がありがたいよ」
 ため息混じりに、龍之介は言った。
「……一緒に入んなくていい?」
 言われると、龍之介は股間をむっくり反応させてしまう。
 浴衣をはだけて体を鑑賞するというのは、この時期だけの限定イベントだ。
「美弥……」
 囁いて、龍之介は美弥を抱き締める。
「あ……」
 そこでようやく、美弥は龍之介が勃起しているのに気が付いた。
「りゅう……」
 甘くなった呼び方が、龍之介を求める。
「ふ……!」
 首筋にキスが降って来ると、美弥は切なさと色気を含んだ吐息をついた。
「あ……ん……」
 頬に手が添えられると、美弥は振り返って龍之介を見る。
 熱に浮かされたような顔をして、龍之介は唇を求めて来た。
 深く口付けながら、龍之介は襟から胸元へ手を差し入れて行く。
「ん……」

 くちゅっ……ぴちゅっ……ちゅっ……

 舌を絡め合う音に混じって、美弥が声を漏らした。
「っ……はぁ……」
 キスを中断して美弥の蕩けた表情を目で楽しんだ後、再び口付けて濃厚に舌を吸い立てる。
「っ!」
 胸元に差し込まれた手が乳房に行き着くと、美弥はぴくりと体を震わせた。
「ふ……ん……」
 胸元の手を、じれったそうに美弥は掴む。
 龍之介の手は乳房を揉むでも乳首をつまむでもなく、ゆるゆると撫でていた。
「はいはい。お風呂入りましょうね」
 自分から美弥を燃え立たせておきながら、龍之介はそう言う。
 龍之介が欲しいと子宮が疼いて仕方ないのだが、美弥はこっくり頷いた。
 そんな仕草が途方もなく可愛くて、龍之介は美弥を抱き締める。
 そのまま美弥を抱き抱えるようにして風呂場まで移動した龍之介は、風呂が沸くのを待ちながら美弥の浴衣を脱がせていった。
 帯を解き、浴衣を剥ぎ、現れた下着を優しく外していく。
 龍之介を魅了して止まない肢体を抱き締め、軽く口付けた。
「ん……」
 キスに応えてくる美弥の唇を貪っていると、しばらくして風呂が沸く。
 名残惜しそうに唇を離した龍之介の甚平からトランクスに致るまで、全てを美弥は脱がせていった。
 露になる体は筋肉質で、きっちりと引き締まっている。
 もともと体毛の薄い質なのか、胸毛は見当たらないしヒゲもない。
 精力の旺盛さからすると、もっと生えていてもおかしくないはずなのだが。
 父も兄もヒゲがよく伸びる質なので、美弥としては龍之介の寝起きの顔に頬をすりすりしてもじゃりじゃりした感触がないのは、少し驚きだった。
 お前は何をやってるんだというツッコミは、なしである。
「っ……!」
 胸に唇を付けられ、龍之介はたじろいだ。
 ぺろり、と舌が胸板を伝って行く。
「ん……」
 龍之介がぴくりと体を震わせると、美弥は微笑んで愛撫を続けた。

 ぴちゅ……っ

「っ!」
 下りて来た唇が乳首を食むと、龍之介はぴくっと肩を震わせる。
 美弥は目線を上にやって龍之介を見つめながら、ちろちろと舌を使った。
 愛撫してくれている時の目線というのは、もうどうしようもない程なまめかしい。
 これから起こる事への期待が膨らんで、こちこちの自身から先走りが垂れ落ちるのが分かる。
 なおも龍之介を見上げて乳首を舐めながら、美弥は肉柱の先端に触れた。
 濡れた亀頭を指の腹で撫で回され、龍之介は思わず呻き声を漏らす。
「んふ……」
 美弥は目を細め、唇を南下させていった。
 綺麗に割れた腹筋一つ一つにキスをしながら、熱く硬いモノを扱く。
「っは……ぅ……!」
 龍之介が快感のため息をつくのが分かって、美弥は嬉しくなった。

 ちゅるっ

「っあ……!」
 びくっ!と龍之介が震える。
 目の前にひざまずいた美弥が、肉棒を口に含んだのだ。
「みっ……や……!」
 体全体が勃起になって美弥に咥えられてしまったような凄まじい快感を味わいながら、龍之介は何とか呟く。
「かっ……体っ……洗っ……て、ない……き、たなっ……!」

 美弥は目を微笑ませ、喉近くまで龍之介を飲み込んだ。


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