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「B×バレンタイン」
【純愛 恋愛小説】

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「B×バレンタイン」-5

「食った。で?」
かずは半分睨むような、半分呆れたような顔してて。思わず苦笑いになる。しょうがないか…
「それはね、普通のチョコだよ。」
「なんだよ、それ」
「ただ、作ったのが去年なだけ」

情けないことに。
俺はやっと気付いた。手元に残っているのが、‘愛情入り’の2個目のチョコだということに。(しばらくして、実は3個目だったことを知るが)
「そっちは大丈夫だから。口直しに食べて。じゃあね、ありがとう」
優花が後ろを向いた、その腕をつかんだ。
「おい、腹痛いんだけど」
「え?うそ、何言ってんの」
「許さない」
「ごめん〜、ごめんってば」
「許さない」
「もう、食べたのはかずじゃん」
「じゃあ…」
「じゃあ?」
「責任とって俺と付き合うなら、許す」「…っ、うん」
泣き笑いの優花の頭を撫でながら。
「ばーか、俺はおまえのチョコじゃ腹こわさないから」
「バカ…」
やっとつかまえたんだ。しばらく優花を抱きしめながら、頭を撫でた。


3日後、かずは案の定お腹をこわした。寒い中立ってたから、って言い張ってるけど。
だから、お腹に優しいプリンを作ってお見舞いに行こう。この前は言いそびれた、‘好き’を添えて。いつか、‘愛情’の三倍返しを期待しながら………


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