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陽だまりの詩
【純愛 恋愛小説】

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陽だまりの詩 11-8

でも、口を滑らせてしまった。

口を滑らせたというより、我慢できなくなった、というべきか。


もし奏と出会わなければ、あたしと付き合ってくれた?


な、に言ってんだ。俺たちは兄妹だろ。


兄貴は予想通り、笑ってごまかした。

それでいいんだ。

でも、兄貴は言ってくれた。


でもそうだな、もし美沙と血がつながってなかったら付き合ってもよかったなー。

お前もいい女になったし、俺のことを一番わかってるのは美沙だからな。はは。



バカ兄貴…そうやって優しくしてくれたら…諦めきれないじゃない…


やっぱりあたしは…


兄貴が大好きだ。


ずっとずっと。


「美沙!?」
「…えっ」
振り返ると、スーツ姿の兄貴がいた。
いつの間にか夕方になり、いつものように兄貴が面会にきてくれたらしい。
「お前、泣いてるぞ」
「っ」
慌てて頬をさわると、確かに涙が流れていた。
「…なにかあったか?」
真面目な顔で兄貴は言った。
「…なーんにも。ちょっと長い間、昔のことを思い出してただけ」
「…どのくらい前?」
「生まれる前」
「お前すごいな」
兄貴は本気で驚いている。
相変わらず、困った人だ。


十六年一緒にいて、あたしの気持ちに気付かないなんてね。


「兄貴」
「ん」
「奏とは最近どう?」
「……特には」
「あっそ、じゃあ奪っちゃおうかな」
「なっ!まさかお前!女が好きなのか!?」
鈍すぎる…
「だったらどうする?」
「…それはそれで」
「変態!ロリコン!」
「…美沙」
また真面目な顔。
「なに?」
「……シスコンが抜けてるぞ」
「っ!!」



あたしの大切なバカ兄貴。

これからも、あたしを守ってください。

あたしの大切な誇らしい兄貴でいてください。


そしたらあたし、もっと頑張れるから。


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