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腐肉
【SM 官能小説】

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腐肉(その4)-4

 男はゆっくりと鞭を床に置くと、女の下半身の前で腰を屈めてその繁った秘丘にゆっくりと顔
を寄せた。割り裂かれた股間に掌を触れると股縄がしっかりと股間に食い込み、すでにぬるりと
した女の汁で濡れていた。
 男の指先が女の股間の縄でえぐれた肉縁をゆっくり撫でる。ぬるぬると汗と陰液で潤った皮膚
の感触が男の指に伝わってきた。                             
 それから男は掌で女のむちむちとした白い内腿を撫でさする。湿り気のある肌だった。豊かな
臀部から伸びた熟した肌の太腿、そして膝から括れた細い足首まではまろやかなふくらはぎをし
た美しい両脚だった。そしてその足首は縄で鉄のパイプに無惨に割れ裂かれ縛りつけられていた。
 脂肪に薄く覆われ静脈がうっすらと浮き出ていた太腿から、男の掌がゆっくりと膝からふくら
はぎまでを撫でさする。足先からその白いふくらはぎまでの脚の筋肉が体重を支えるようにピン
と張りつめていた。
 爪先が床に少し触れるくらいに宙づりにすることによって、女の体の重みを縄がしっかりと受
け止め、やがて女の肌が縄と馴染むように一体になり、徐々にその体を縄が淫靡に喰い緊め、ほ
どよく欲情にまみれた女肉に変えていくのだった。

 男はゆっくりと縄の喰い込んだ漆黒の秘所を淫猥に指で掻き分けた。
 …ああっ…
 女はその男の指に敏感に吐息を洩らし、体をぴくりと震わせた。
 悩ましく縮れた黒い恥毛が、絡められるように痛々しげに皮膚に喰い込んだ縄から卑猥に生え
ているようだった。男は女の秘裂への縄の喰い込みを確かめるようにゆっくりと指を恥部へ這わ
せた。四十歳を過ぎた女の繁みは、どこかむっと噎せ返るような雌の濃厚な汁の臭いがした。
 
 
 それから男はズボンのポケットから金色のジッポーのライターを取り出すとカチッと火をつけ
た。高価そうなライターの青白い炎を男は女の目の前に近づけた。ライターのオイルの刺激臭が
女の鼻をついた。
 …なっ、何をするの…
 女はゆらゆらと妖しく揺れるその炎に怯えたように縄で縛られた体を捩った。
 …いい色をした火の色だと思わないか…少し楽しませてやるから…
 男は薄ら笑いを浮かべ、そのライターの炎をゆっくり女の股間に近づける。
 …いや、やめて…
 女は背筋に悪寒が走り、恐怖に悲鳴のような嗚咽を洩らした。
 男のジッポーのライターの炎が女の濡れた下半身を妖しく照らし出していた。
 そして男はゆっくりと女の漆黒の恥丘にライターの炎を近づけた。炎の熱がじわりと女の皮膚
に伝わってくるようだった。

 …お願いだから、やめて…
 女は自分の股間に徐々に近づけられる火を凝視し頬を引きつらせていた。男は淫魔にとりつか
れたようにライターの火をその漆黒の草むらに添えた。炎がふさりとした女の濃密な陰毛の先端
を少しずつ炙りはじめる。
 一瞬、陰毛の毛先が線香花火のようにチリチリと音をたて焦げたうすい煙になると、腐った卵
のような臭いが女の鼻をついた。陰毛がしだいに皮膚の近くで焦げるほどに、女は陰毛の地肌を
尖った刃物の先で突かれるような刺激をじわじわと感じ始めていた。

 …ああっ…あっ…
 女の濡れた淫毛がチリッチリッと少しずつ焦げる。
 …いい気持ちだろう…ここの毛を焼かれるのは初めてか…
 漆黒の淫毛は、少しずつ炙られ小さな炎になって焦げては消え、黒い煤のような粉になってい
く。ライターの炎がしだいに淫毛のつけ根を炙ると、縄の喰い込んだ女の花唇が微妙にひくひく
蠢いているのがわかった。女はその陰毛が凌辱されることに対して、自分の意志とは反対にその
恥辱による肉の悦びが彷彿と体の中に浮かびあがっているのを感じていた。


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