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異世界の放浪者
【ファンタジー 恋愛小説】

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異世界の放浪者 第四話-2

「そう言えばあんたはなんか働いてたりするのか?」
俺を背にし、水の溜めた桶に食器をつけ、コネコネチマチマと洗うポポにお茶を啜りながら尋ねる。
「あんたとかじゃなくポポと呼んでください。ん〜強いてゆうなら畑仕事ですね」
俺に顔を向けニッコリと答える。そして何故か尻尾を振っているポポ。何か嬉しいと思うのだが…何が嬉しいのかわからない。
「ほう…」
「それがどうかしたんですか?登さん」
「〔さん〕抜け〔さん〕を!」
「あっ…はい!すみません」
上司に怒られて謝る社員のような口調に似ている。
あまりに直さないので強めに修正しておこう。
「それでなんでそんな事を?」
「いやあまり自分ばかりのんびり過ごしていてもな…ポポが仕事してるならそれを手伝おうかと思ってな」
「えっ?いや…そんなこと悪いです」
ポポの尻尾が止まった。
不快な事言ったか?
「なんでだ?別にいいじゃないか。とゆうかそこは喜ぶ所だろ」
「だって…登がここに来たのは私のせいですし…だから私…その…迷惑のかけた張本人に…」
耳も垂れ下がった。
ポポはいまだこの世界に召喚したことに責任を感じているみたいだ。
(なんか捻くれてる性格だな)
そう思うほかなかった。
「断られるほうが迷惑と言ったらどうする?」
「えっ?」
「どうなんだ?」
「えっとそれは…」
俺の顔を舐めたりしてる時点でもう迷惑も何もない。迷惑とかそんな事を考えられるほうが俺にとって迷惑この上ない。
「それだったらしょうがないですけど…」
シュンとした顔をして答えるポポ。
「んじゃ決まりだな」
「私はあんまり納得いきませんけど…」
「もしかしてポポが迷惑か?」
「いえ!そんな事は…」
両手を前に出しブンブン横に振る。
「ちょっと…ずるいです…」
ぼそりと言うポポ。
「何か言ったか?」
「ふふ…何もないです」
ニッコリそう答えてまた洗い物に戻る。
とゆうわけで少々無理矢理に畑仕事を手伝うことになった。





「んじゃ草を取ってください」
そう言って仕事内容をつげるポポ。その言葉に耳を傾けずにぼーっと目の前にあるものを見る俺。
「どうかしましたか?」
「こんなに畑広いのか?」
なんて表現したらいいのか…。とにかく広い!それだけしか言いようがない。
「やめますか?」
「いや、やるよ。男に二言はないさ」
「男に二言?」
聞いた事ない言葉に首を傾けるポポを尻目に袖をまくり草取りを始めた。それを見たポポは急いで羽織っていたローブを脱ぎ草取りをし始めた。


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