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陽だまりの詩
【純愛 恋愛小説】

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陽だまりの詩 2-4

「戻ってたか」
ノックのことなどすっかり忘れて美沙の病室に入る。
「…」
何も答えない。
「おい?」
美沙に近付くと、顔を枕にうずめて肩を震わせていた。
「…っ…ひぐっ」
泣いていた。

その瞬間、俺は思考回路がオーバーヒートする。

「美沙!大丈夫か!?ちくしょう…母さんになにか言われたのか?なあ!!」

苛立って白い壁を殴りつける。

「ふぇ…兄貴…」
「美沙!」
「兄貴が…」
「どうした!?」
「兄貴が本当にロリコンだった…」
「ぶっ」
俺はさっと美沙から飛び退く。
「もう兄貴のこと見損なったわ」
美沙は泣いていなかった。
コイツの小さい頃からの特技である嘘泣き。
まさか今やられるとはな…
「お前、なに言ってんの?」
「なーにしらばっくれてんのよ、中庭に女の子といたじゃない」
「……」
なんとなく予感はしていたが、やはり見られていたか。
「しかもあの女の子って中学生でしょ?兄貴さいてー」
美沙はじろっと俺を睨む。
「…なにから話せばいいのか」
「言い訳も考えてるなんて…妹として恥ずかしい」
またも泣き真似をする美沙。
決めた。これから言おう。
「あの子はお前と同い年だ」
「うそー、びっくりー」
「驚いただろ、お前と違って清楚で可愛いぞ」
「ロリコン」

そうだった。
十歳違うんだ。

「しかも車椅子の女の子に漬け込むなんて本当に最低…しっしっ」
俺に向かって手をヒラヒラと動かす。

うわー、バレればこう言われるとは思っていたが、やはりショックだ。

「わかった…帰るよ」

俺は見るからに肩をしゅんと落として病室を出た。


反抗期…早く終わらないかね…


他人から見れば完全にシスコンでロリコンな俺がいた。


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