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拝啓、あたしのヒーロー様。
【純愛 恋愛小説】

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拝啓、あたしのヒーロー様。-1

朝おきて、急いで支度して学校へ行く。

そして、部活が終わり、夜の八時頃に帰宅する。

何の変哲もない毎日の繰り返し。




意気揚々と進学校に入った小町。

と言っても、田舎の進学校なのだが。

高校に入学する前は東京にある国立大学のO女子大学に行けるように勉強して、友達も沢山つくって、楽しい高校生活にしようと思っていた。

そう、“思って”いた…。




いざ高校生活が始まってみれば、理数教科が全く出来ずに私立文系クラスに行く始末。

人見知りかつプライドの高さが邪魔をして、友達もそんなにいなかった。

文武両道を教育方針に掲げる高校らしく、皆が勉強と部活を両立させ、小町の周囲は絵に描いたような優等生ばかりだった。

小町は不器用な性格ゆえに、周囲のように何でも両立し、教師のイエスマンにはなれなかった。

つまり挫折したのだ。

よって周囲に親近感を覚えられず、友達は少なかった。




ただ、理数教科を除いた文系教科は、真面目な性格が幸いして優秀だった。

O女子大学ではなかったが、実際に小町の第一志望の大学は、東京にある私立大学の雄であり、有名大学のW大学だ。

しかし、小町は進学できるか怪しい状態であった。

何故なら、ここ数年のうちで蔓延した不景気のせいだ。

小町の父は測量士で、いわゆる建設業である。

建設業は公共事業と密接に繋がった仕事なので、不景気の被害をもろに受けた。

ゆえに、給料が減り、ボーナスさえもカットされ、小町の父の会社はいつ倒産してもおかしくない状態に陥っていたのだった。

現に小町は母から「お父さんの会社がいつ倒産するかもわからないから、大学に行かせられないかもしれない」と、毎日のように聞かされていた。

小町は悔しかった。

大学に行けないのなら、高校に通う意味すらないと思っていた。

友達がそんなにおらず、あんな真面目だけが取り柄の高校に通う意味は、大学に行きたいからだ。

それ以上もそれ以下もなかった。

大学に進学できないのなら、もっと偏差値が低い校則の緩い高校へ行って、今時の高校生らしく遊ぶ事ができたかもしれない。

時間を無駄にしたように思えた。

それなのに、母は「高校だけは卒業して欲しい」と言う。


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