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私が追いかけた時間の中で
【悲恋 恋愛小説】

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私が追いかけた時間の中で-2

しばらくして私は別な人を好きになる。なりたかった。だがそれは出来なかった。解放されたいと、あれだけ想っていた私の心と身体は貴方を欲しがった。離れているのは付き合っていた時よりツラく、不安は私に襲いかかる。
だから、私は貴方と友達という名の身体の付き合いへ墜ちていく…。

そして、一年が経ち私は好きになれずにいた彼と別れを告げ、貴方の元へと急いだ。
そう、友達と言う名の身体の付き合いから、また彼女へ戻るべく、決意を持って。


だが、待っていたのはまた、乱れた感情の再発だった。そう、まだ貴方の横には…女友達の間柄は変わってはいなかった。

私は貴方の横にいるためには、決して言ってはならない、求めてはならない、境界線を見つけた。
そうして、私はようやく貴方の横へ、立場と環境を掴む事ができた。しかし、私にはさらなる仕打ちが待っていた。

貴方が事故を起こし、私の家の近くの病院へ運ばれた。私は貴方のそばにいるため、必死で貴方を看ていた。
でも貴方は私を見ないで、友達を見ていた。
それからも、その友達と貴方と私は奇妙な三角形を築きながら、今を過ごす。

時には貴方が友達の所へ行き、帰りを待った私が癇癪起こし、貴方は友達とたった一夜の約束をし、過ごした。私は気付かない振りをした。

 

今私は変わらず貴方のそばにいる。
そして、ある日、私は悟る。
私にも、貴方にもどうする事も出来ない流れ着いた関係は終わりなのだと。成れの果てに、掴んだものは、歪な形で、形成された、関係、環境。心以外のモノだった。

私はずっと閉じ込めていた気持ち。誰もいなくなった今開放した。
そして、潔く告白し、別れる…。
■■■■■■■■■■■■
貴方へ

私は、少しは変われたよ?あの頃と比べて綺麗になんか、なってないし、まだ貴方に墜ちたまま。だけどね、築き上げてきた5年間は無駄じゃなかったんだ。どんなに貴方の事が好きで離れられなくて、せつないかって理解してもらえなくても。もう私にはやる事はないんだ。貴方を忘れる事も、想い出に出来ない事も、わかってる。だけど、私がどんなに性格や生活が変わっても、貴方が見えているのは、何?

恋愛だけじゃない、生活態度がどんなに、悪くても、気付いて欲しかった。『何故』と言う事を。
私の心の動きを横で感じてて欲しかった。貴方にはそれが出来る人だから。

そしてね、私が出逢って、貴方は酷い事出来ないって言った事、当たってたよ。人に対してどうすれば、いいか分からないだけなんだよね、接し方が分からくて、戸惑った結果だったんだよね、気付いた時には遅かったけれど。

だから、私が願う事。もう私の様な娘を作らないで。もっと真剣に感情に向き合って。誰でもいい訳じゃない、貴方じゃないと出来ない事を探して。
私には教える事など出来ない、貴方は私に沢山の事を教えてくれた。人を愛する事、人に恋をする事、痛み、悲しみ、切なさ、苦しさ、愛しさ、そして嬉しさ。
ありがとう、成長できた私だから、今の言葉を本心から言えます。「ありがとう」
貴方をつなぎ止めるモノはもう、なにもない。これからは私自身、一人の問題。だから、最後まで一緒に居れなくて、寂しいけれど、ここで巣立ちます。

貴方と貴方の横で笑って居る娘のこれから歩み出す道が、幸多き事を願って。


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