「史乃」-20
右手が乳房から離れた。寿明は、更に史乃に身体を密着させると、右手を下へ伸ばす。
「だめぇ!」
ショートパンツへと伸びた手首を掴む史乃。だが、父の力は凄まじく、ショートパンツの中へ侵入された。
「…温かいぞ…オマエのココは…」
寿明は恥丘をゆっくり撫で回す。薄い恥毛が掌に包まれる。
「…もう止め…ううん…あっ…」
史乃の身体が熱を帯てくる。寿明も〈女〉の匂いに血がたぎりだす。舌を娘のうなじに這わせた。
「…あ…あん…ん…」
快感に身体を支配され、思考が鈍る中、代わって肉欲が頭をもたげてくる。もはや父への懇願の言葉も発さない。
抵抗する力が抜けた。
「…お父さん…待って…」
その声音は、それまでの拒みが聴こえ無かった。
寿明の腕をほどき、イスから立ち上がるとシャツを脱ぎ捨てる。
小さく揺れて、乳房が露になる。ショートパンツに手が掛かると、ショーツと共にに一気にヒザ下まで引き降ろす。
若々しい裸体が寿明の前に晒された。
「…お父さんも…脱いで…」
その目は、寿明が葬儀で見た、聰明で静かな目だった。
寿明は躊躇せずに服を脱いだ。シャツ、ズボン、そして最後の1枚も。
「…男の人の裸って…初めて…」
史乃の目は1点に釘付けだった。剛直と化し、脈打つ父のモノに。
「…史乃…」
寿明の身体が史乃に重なる。熱いモノが腹部に当たる。柔らかいモノが唇を被う。それは寿明の唇だった。
(…お父さんとファーストキス……)
シチュエーションが史乃を煽り立てる。
ぬるりと舌が入って来る。鈍った思考は、それをすんなりと受け入れる。
舌はぬめぬめと口内を這い回り、上アゴや歯茎を舐めていく。
「…うぅ…ふぅ…ん…」
新たな快感に打ち震える史乃の身体。
唇が離れる。
放心した顔で父を見つめる史乃。
「…そこに、座って…」
史乃は言われるままに、机に腰掛ける。寿明は娘の身体に顔を埋めると、首筋を舐めていく。
「あっ!…んん…」
ゾクリとした感触に、思わず声を挙げる史乃。寿明の舌は首筋を充分に堪能した後、鎖骨から胸元を経由して乳首に吸いついた。
ビクンッと身を反らせる史乃。
「…はあぁん!…あん!」
ちゅうちゅうと音を立てる寿明は、吸い方に強弱をつけ、口にくわえた先端を舌で転がしていく。
史乃の頬は赤く上気し、胸元も薄紅色に染まっていく。