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fantasy ability
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reality ability‐第6話‐集められた“過去(しんじつ)”‐-2

「‥ところで、見た感じは“人間”の二人ようだが?」

司義莉は鋭い眼差しで二人を見た。矢に刺されたような視線に少し動揺する真里祢。それに対して真里祢を守ろうとする男性。

「司義莉様‥さん。彼らには私の‥‥その‥元教え子たちなので、許してもらえなせんか?」

梛が二人を庇うように座る。魔法陣も移動させるほどのようだ。

「‥‥‥」

司義莉は目を閉じて黙る。考えているのか、‥‥それとも?

「‥‥‥」

梛も必死な目だ。‥‥何故?

「梛よ?‥“人間”に我々の事を教えていいと思ったのか!?」

司義莉は普段の大人しく優しい口調ではなく、荒々しい口調だった。梛や二人の体が酷く震えた。だが、次の一瞬で状況が変わった。

〈ドゴォォォン!!〉

それは鳴り響いた音だった。兵器が壁を壊した音だろう。

「しまった!」

それは司義莉が魔法陣から手を離した事の結果だった。司義莉は慌てた様子で手を魔法陣に戻すが、

〈ガシャン!〉

窓ガラスが割れる!そこから手下たちが入り込んできた。

「ふぅ、やっと入れた。‥‥やはりか、天神家の元当主‥司義莉!!」

指揮官の手下も入ってきた。

「お前‥‥久しぶりだな。冥界神、深神 陰(ふかがみ いん)。」

どうやら、司義莉の知人だったらしい。二人とも軽く笑う。

・冥界神・


=冥界にいる“神”。だが、冥界の使者とも言われている。事実上、冥界の住民みたいな存在。死神 誑笥と幽魔 那奈夜は冥界神。また、全体的に人数は少ない。
天界にある天国、又は獄界にある地獄へ行く“人間の魂”を道案内、死神の仕事もやっている“神”もいるが、数は十数名ほどである。
万が一、天界神及び獄界神の者が肉体を失っても、ここで千年経つと復活出来る。=



しかし、瞬時に雰囲気が変わる。

「悪いが、これは“戦い”だ。どんな事が起きようとも俺は知らない!」

深神は激しい憤怒の表情に変えて言う。

「‥やるしかないか。」

司義莉は構える。司義莉や梛でもこの人数相手は厳しい、いや、どう考えても無理に近い。何故なら、周りには十五名ほどの手下たち、外にもかなりの数がいる。
加えて、“人間”の二人。咄嗟に司義莉と梛によって輪の中心になっていた。その二人を守りながら攻撃をしなければならない。


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