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fantasy ability
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reality ability‐第6話‐集められた“過去(しんじつ)”‐-13

「‥‥‥」

皇希が立ち上がり、円の中心に立つ。

「“記憶の欠片”よ。我が肉体を喰らうがいい。そして、‥‥“天真の器”よ。覚醒せよ。」

“記憶の欠片”が人の形になり、皇希の身体を喰い始めた。辺りに皇希の血が飛び散った。もちろん、皇希は無抵抗だった。
痛みはないのだろうか?いや、あるに違いない。だが、皇希は澄んだ顔だった。目を閉じてはいたが、我慢している表情ではなかった。





数分後、皇希の身体は完全になくなった。だが、そこには器みたいな形をした“モノ”があった。宙に浮いている。
“記憶の欠片”は元の形に戻っていた。何事もなかったように。また、魔法陣が光り輝いていた。発動はしているようだった。





遂に始まった“覚醒の儀式”‥‥。それは“人間”の身体を捨てる儀式だった。成功しなければ“死”を免れない行為。
そして、この“真実の事件”はずっと昔からの出来事だった。仕組まれた戦いは皇希の母、“無神 絢音”の事から引き継がれていた。
皇希、及び絢音は“自然神”と呼ばれるべき存在。“幻想の力”は彼女の“力”だった。それを使いこなす彼女は何故、この世界にやって来たのだろうか?
“七つの世界”‥‥。この世界は第三世界、幻想界。皇希は知っていた。それと、司義莉と司樹菜、そして、知詠神も。
最後に、“刻印”‥‥。誰もが持つ可能性のある“力”。皇希は【真】。残る“刻印”は謎に包まれたままだった。この世界に何個あるのだろうか?
隠された“真実”は徐々に明かされていく。まるで、闇が光に照らされるように。
皇希は覚醒し、何を求めるのか?この戦いに終焉はあるんだろうか?運命の輪はまだ回っていた。





続く


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