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永遠にキミを夢見て
【悲恋 恋愛小説】

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永遠にキミを夢見て〜真実〜-2



「よぅ、千穂。久しぶり…」
なんだか気まずい感じがした。彼女が振り向く。僕は息をのんだ。
「うわ〜!久しぶりだね、浩人君!ごめんね、急に呼び出したりなんかしちゃって!」
「あ、あぁ。気にすんな」
相変わらずテンション高いやつだよなぁ…。まぁ、その方が話しやすくていいんだけど。
しかし、彼女の顔はすぐにこわばった。こんな顔の千穂を見るのは初めてだった。つられて僕までこわばってしまう。
「それでね…梨乃のことなんだけど…」

梨乃…!その言葉を直接声で聞くと胸がしめつけられる。話は本題に入ろうとしていた。

「ん、そうだったな。梨乃がどうしたんだ?」
少し声が震えていたと思う。ほんの少しだが。彼女にはわからなかっただろう。自分でもよくわからない恐怖を必死にこらえていた。
彼女の重い口が開く…

「梨乃の自殺は残念だったわ。浩人君は梨乃がどうして自殺したか知ってた?」
僕は千穂の目を見ないように首を横に振った。声が出なかった。恐怖が押し寄せてきたから。

「実は…梨乃、病気だったのよ…」

「…っ!!?」
一瞬、頭の中が真っ白になった。何を考えていいのか、何を言ったらいいのか、本当に何もわからなくなった。
不意に、ハッ!と何かに気づいたように僕は言った。
「僕には何も言わなかったぞ!?一体、何の病気だったんだ?病院には行ってたのか?」
「何やら、難しい名前の病気だった。珍しい病気で。病院に行った時にはもう手遅れだったわ」

少し僕は考え込んだ。そして続けて言う
「…いつ、行ったんだ?」
「自殺する2週間前よ」
…沈黙。しかし、彼女が続けて言う。
「入院しなさいって医師に言われたわ、でも彼女は断ったの。ダメだと医師に言われたけど…あの子、泣きながら病院を飛び出して行ったわ。」

どうして彼女はこうもスラスラと回答できるんだ。何の躊躇いもなく。

「梨乃ね…言ってた」

そう言われて初めて千穂の目を見た。少し涙ぐんでいる。
「梨乃、病院なんかで死ぬより浩人の側で死にたいって。浩人と二人だけの空間で死にたいって。」
「…梨乃。それなら…どうして…自殺…なんか…」

僕は泣いていた。結局、彼女の何事にも気づいてやれなかったこと。それが一番悔しくて仕方なかった。

「梨乃はこうも言ってた。彼に病気のことを言ったら、私と浩人の間の何かが壊れてしまいそう…って。」
僕はずっと泣きながら聞いていた。
「それに、浩人に嘘をついて付き合っていくのが怖かったんでしょうね。」

…そうだろう。もうすぐ死ぬ自分がいて、そのことを愛しい人に隠しながら毎日病気と戦っていく。アイツに、そんな辛い荷を持たせていたなんて…っ!畜生!!畜生!畜生畜生畜生!

ごめん、ごめんよ…梨乃。もう2年も経つのに、今さらと思うけど、ごめんよ…梨乃…


気がつけば僕は家にいた。あの後は、梨乃のことしか考えられなくて、だからあまり記憶がない。確か千穂は、
「梨乃のこと、一生忘れないでね…」
と、泣き崩れている僕にそっと言って帰ってしまったんだ。
梨乃に何て辛い思いをさせていたんだろう。この後悔の気持ちは一生消えることはないだろう。でも、僕は決めた。梨乃のためにこれから生きていこうと。彼女はずっと僕の心の中で生き続けているのだから。
愛しているよ…梨乃。


END


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