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「ジュリア」
【悲恋 恋愛小説】

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「ジュリア」-2

次の日から私はまた死体を集めるため、病院を開いた。ジュリアには私の助手として手伝ってもらうことにした。一人目の患者はただの風邪。薬を出し、帰らせる。二人目の患者は少女と、その付き添いの老婆だとジュリアは言った。少女と老婆を診察室に入れる。少女はとても綺麗な澄んだ瞳を持っていた。少女が死ぬのであれば是非その死体をいただきたいと思ったほどだ。少女は少し触れただけでも手足が痛いと言った。調べてみると少女の骨には無数のばい菌が入り込んでいた。ほおっておけば数ヶ月ですべての骨に菌が回り彼女は死んでしまうだろう。私はとりあえず明日また来るようにと言い、そのまま少女を帰らせた。
翌日、少女は言った通りに病院に来ていた。ジュリアに待ち合い室に少女を呼びに行かせる。しばらくすると少女の車椅子を押してジュリアと付き添いの老婆が入ってきた。さっそく診察を行う。これは一体どういうことだ?少女の骨の傷み具合を診て私は愕然とした。どういう訳か菌の廻りが異常に早く、このままではあと約1週間程度で体の全ての骨に菌が廻ってしまう。私は今日、菌の廻りを促進させる薬を出そうとしていたが、もはやそれも必要ないらしい。少女を部屋から出し、老婆を残す。少女の余命を宣告しなければならない。老婆にすべて話終えると、ジュリアが泣いていた。きっと自分がいるせだと思ったのだろう。静にドアが開いた。そこには少女の姿があった。それと同時に老婆が泣き崩れる。少女は言った。私はもうすぐ死んでしまうの?と。思わず私は少女の真っすぐな視線から、目を背けてしまった。
その日から少女を入院させることにした。そんなに大きな病院ではないため、普段は入院はさせられないのだが彼女は特例だ。それから丁度一週間。少女は遂に死んだ。まるでまだ生きているように美しく横たわっていた。しかし私はすぐに解剖に取り掛かった。血液をとり、心臓と眼球を取り出した。失敗しないように、慎重に。血の中に心臓と眼球を入れ、聖水を入れ、一日おく。その間に少女の目には義眼をいれ、腹を丁寧に縫い付け、完璧な状態に修復した。

丸一日が経った。急いで血が変色していないかを確かめる。血はまだ赤々としている。さっそくジュリアにそれを飲ませると、彼女の尖った耳がだんだん丸みをおびていく。聖水を飲ませてみる。異常ない。成功だ!彼女は人間になれたのだ!
ジュリアは人間になれた。スッと私の力が抜けていく。いつの間に私は倒れたのだろう?ジュリアが私の顔を覗き込んでいる。疲れがたまっていたせいと長い間ジュリアと一緒にいたせいだろうか。なんだか永遠に眠りたい気分だ…。違う。私はもう死ぬのだ。ジュリアが泣いている。
『泣かないで…ジュリア、君は人間になれたんだから…』
ジュリアはまだ泣いている。
『笑って…愛してるよ、ジュリア』
「リーマス、私も愛してる…」

最後に見たジュリアは微笑んでいた。君は笑うと天使の様だよ、ジュリア。

-END-


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