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DEEP DIVER玲那〜闇に沈みし者〜
【ファンタジー 官能小説】

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DEEP DIVER玲那〜闇に沈みし者〜-5

 その翌日、都内の名門、芳流閣高校一年B組の教室に玲那の姿はあった。白く清楚なセーラー服に身を包み、温和しやかな表情で教壇に立つ玲那。赤いチーフが豊かな胸の上で呼吸と共に上下し、時折身じろぐ度にスカートが揺れ、白い太股が微妙に見え隠れする。
「桜龍 玲那です。よろしく…」
 そう言って、教室内をざっと見回す玲那。これと言って特に変わったところもなく、神霊の反応も勿論感じられなかった。生徒の顔も平々凡々。取り立てておかしな生徒もおらず、玲那に向かってあまり関心のない視線を向けている。一瞬、どれも同じ顔に見え、苦笑いを漏らす玲那。
「(ホントに此処、神人と関係あるの…?)」
 玲那は口の中で思わず呟いた。私学と言うことで宗教系の学校かと思えば特にそう言ったものとも関係なく、学校の敷地に神霊に関わる物が存在したという記録も残っていない。小さな社や祠にも引っかからないと言えば逆にそれは珍しいのだが、鎮魂機関の資料にもこの学校は顔を見せないのである。
「(さっき、職員室に行った時にも、神霊の反応は全然感じられなかったのよね…。この先生も、普通の人だし)」
 隣に立つ担任教師、英語担当の片岡佐和子女史の顔を見る玲那。なかなかの美人なのだが、黒縁の眼鏡が美貌を台無しにしている。簡素な白のブラウスに黒のタイトスカートも片岡女史が着ると殊更地味に見える。勿論、容姿や格好と神霊は関係ないのだが、そう言った反応もまったく感じられなかった。
「それでは桜龍さんはその一番後ろの空いている席へ。視力が悪くて黒板が見えにくいと言うことはないわよね?」
「はい、ありがとうございます。目は特に悪くないです」
 片岡女史に促され、一礼し席へ向かう玲那。言われた席へ向かうと、その隣にはこれまた凡庸な少女が座っていた。
「よろしくね」
 そう言って席に座ると、その少女は一瞬戸惑った表情を見せて頷いた。
「…あ、う、うん、よろしく」
 消え入りそうなその声に、玲那は思わず体中の力が抜けそうになる。
「(あああ、もう、午前の授業が始まる前に、一日の活力を全部使い切ったって感じ…。疲れるなあ……)」
 思わず、机に突っ伏す玲那。ふと窓に視線を向けるが、体育の授業もないのかグラウンドはしんと静まり返り人の気配はない。目の端に白衣の人物がちらりと映るが、おそらくはこの学校の教師なのだろう、玲那は気にも止めず大きな欠伸を洩らした。
 やがて、始業のチャイムが鳴り、玲那の倦怠感などよそに、午前最初の授業は始まった。

 放課後。
 玲那は隣席の女の子に声を掛けてみた。
「きゃっ!?…あ、あの……あの、な、何か…?」
 鞄に教科書を詰め、帰り支度をしていた少女は、玲那に声を掛けられて弾かれたように驚いた。
「な、何もそんなに驚かなくても…」
「ご、ご、ご、ご、御免なさい…。私、影が薄くて、友達もいないし…、それで、それで、話しかけられることなんか滅多にないから…」
「謝る事なんて…。こっちこそ驚かせたみたいでゴメンね。それより、私この学校に転校してきたばかりだから学校の中のことよく知らなくて…。よかったら校舎を案内してくれない?」
 玲那はそう言って切り出すと、相手の少女は目を丸くして玲那の顔を見た。


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