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てふてふ遊び
【学園物 官能小説】

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てふてふ遊び-1

「はぁ〜っ。やぁっと終わったぁ。」
あたしは、うーんと腕を伸ばした。ようやくテストの丸つけが一段落した所なのだ。
「あぁ、遥先生、まだいらしてたんですか。」
低めのきれいな声。振り返ると、林先生がニッコリ笑って立っていた。
林先生は、あたしより三個上の爽やか先生だ。お母様方からの絶大な人気を持ち、また、生徒達からも大人気で、生徒になめられっぱなしのあたしの密かな目標の人でもある。
「林先生こそ。もぅお帰りですか?」
「ええ。あ!サッカー部の子がまだグランドに居ましたよ。」
「ぇ…あああ!忘れてたっ!林先生、ありがとうございます!お疲れ様でした!」
あたしは一礼して、ダッシュでグランドに向かった。

倉庫に向かう間に自己紹介させていただきます。
あたし、石田遥。今年二十四歳の新米教師で、英語担当。と、同時にサッカー部の顧問もやらせてもらってます(正直、サッカーのルールはチンプンカンプン)。
部活の顧問は、毎日必ず部活をのぞきに行かなくちゃいけないのに今日はテストの丸つけに追われてすっかり忘れてた。

(あぁ〜ヤバィなぁ…。また怒られちゃうよぅ。)

あたしは重い気持ちで、グランドを覗いた…ら、確かに一人、グランドにある倉庫で、がさがさと片付けをする生徒が居た。

「牧野君!」
あたしは、限界ギリギリの声で叫んで、駆け寄った。
「せんせぇ…おせぇよ。」
そう言って牧野君は、ニコッと笑った。
牧野君はこのM高校の三年生。人一倍負けず嫌いで、毎日一人でも練習している。礼儀正しいいい子だ。茶色い頭が気になるケド…。
「ゴメンねぇ。手伝うわっ。」
あたしは、牧野君が持っていたコーンを半分持って、倉庫に向かう。
「どーせ忘れてたんだろ?」
「違うわよぅ。」
「谷野(もう一人の顧問)に言いつけよっかな〜♪」
「ひゃ〜やめてぇ〜。」
あははっと牧野君は笑った。倉庫を開けると中は薄暗くて、埃っぽかった。
「ケホッ。これで全部?」
コーンを全部棚に置いて尋ねる。
「うん。」
「そう。じゃあ先生帰るわね。気を付けて帰ってね〜お疲れ様っ。」
そう言って倉庫を出ようとした時、牧野君は出口を塞いで言った。
「ねぇ、先生は〜彼氏いンの?」
え?とあたしが聞き返す。
「もぅせっくす、した?」
「何言ってるのよ〜馬鹿な事言ってナィで早く帰りなさい!」
あたしは笑ってかわし、倉庫から一歩足を踏み出すと、腕をぐいと引っ張られて、また倉庫に戻された。
「ちょっ…!」
嘘…腕…びくともしない。
「答えてくれるまで、離さないよ?」
そう言ってまた、意地悪く笑った。こんな牧野君は、見たこと、ない。


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