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命日が誕生日
【コメディ 恋愛小説】

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命日が誕生日7-5

「では聞こう…
貴様は自分の生命…
価値観…家族…誇り…
己の全てをかけて他人を愚弄しているのか?」

『ふん!そんなものお前達なんぞにかけてやる必要が何処にある!?』


「貴様がやっている事は
時代、人間、空気、
タイミング、感情、
何か1つが、ほんの少し狂うだけで…
自分もそれを、賭けざるをえなくなってしまうと言うことだ…
元よりお前等にやられてる相手は否応無しに、
それらをかけさせられているのだからな…」


『……………』

「貴様は、いくら虚勢をはっていても…所詮
平和ボケで甘ったれの
己の弱さ1つ満足にみる事が出来ぬ臆病者だ」



『殺してやる……てめぇ!ぶっ殺してやる!!』

修夜はそう叫ぶと
次の瞬間ポケットから
刃渡り10?程のバタフライナイフを取り出し
腰に当てるように構えると零に突き立てた…



しかし零はそのナイフの刃と構える腕を押さえ込み、足を払い、宙を舞っている途中のナイフを握る腕に蹴りを入れた
そしてナイフは中を舞い地面に落下する…




貴様……今


殺すと言ったな?




零の物とは思えない程
冷たい声がその場に響く
その言葉は…
その声は……
全てを凍りつかせた…
人間の…動き…音
呼吸…鼓動…空気…
そして時間さえも止めたかのような空間…



「殺すと言うのは

殺されると言うこと…

いくら馬鹿で愚かしく

気軽に吐いたとは言え



許されるモノでは無い」



修夜は恐れた…
初めて死を感じた…
体は小刻に震え…
体中に冷や汗をかき…
謝罪をする事も
助けを乞う言葉も
呼吸をする事すらも
なに1つ叶わず…
脅えきった目で零を見つめ、その瞬間を待つ…
まるで銃口をつきつけられたかのように…


そして零は言った


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