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ジャンプ!
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ジャンプ!-8

「ああ。小学生のクラブチームだけどね」

「始めたのは最近?」

「イヤ、もう3年になるよ」

「きっかけは?」

直海は頭を掻きながら、

「うーん、話せば長くなるけど…簡単に言うとオレ、バレーもやっててね」

「エッ、バレーってバレーボール?」

「そう。その仲間のひとりが野球チームの監督なんだ。で、オレが社会人野球やってたのを知って、オファーが来たから承けただけさ」

「バレーは?」

「バレーは25で始めたから…9年になるかな」

「結構、秘密主義ですね」

直海に関する新しい情報に、夏川が聞いた。

「そんな事ないよ。オレが野球やってたのは知ってるじゃないか」

「それは見た事有るから。でも、コーチやバレーの選手って想像つかないなぁー。会社でのイメージが強すぎるから」

「会社でのイメージ?」

林は顔真似しながら、

「いつも眉間にシワ寄せて仕事してるの。私のところに来ても事務的な話だけでさっさと自分の席に戻っちゃうし……何だか近寄り難い感じがして」

〈そうそう〉と夏川はとなりで頷いている。

「参ったな……そう言われたのは君らで3人目だ」

直海はそう言うと、藤芳さんの奥さん浩子から言われた〈来ないでオーラ〉のエピソードを話した。

それは昨年夏の事だ。
夏祭りの夜店で、焼き鳥を任された時だ。直海は必死で夜店をこなそうとしたが、そのために手伝ってくれた彼女達とは会話もせずにやっていた。
その姿は危機迫るモノで、とても声を掛けられる感じじゃなかったらしい。

それを称して〈来ないでオーラ〉と言われたのだ。
そのエピソードに、2人は声を挙げて笑いながら、

「やっぱり!皆、そう見えるのよ」

直海は苦笑いを浮かべながらも胸中は複雑だった。

(1人だけならまだしも3人ともなると。皆がそう感じてたかも知れんな……)

あまりにも一直線過ぎた事を、反省する直海だった。

「他には?」

笑いが収まったところで、夏川が聞いた。彼女の頬は赤みが増している。一方の林は、ほとんど表情に出ていない。

直海はオデコに手をあてて、

「…小説かな……」

「し、しょうせつぅ!?」

2人の奇声がハモッて直海の耳に聴こえる。


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