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ジャンプ!
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ジャンプ!-13

「出来たぞ!」

皿をとなりの部屋に運んで行くと、そこには彼女の美加が待ちかねていた。

会社を辞めてからの直海は、美加のアパートに頻繁に通っては食事を作っていた。
以前は忙しさにかまけて、月に1〜2度しか会えなかったが、このひと月で6回は会いに来ている。

美加はパスタを口に運ぶと、満面の笑みを直海に見せながら、

「直海さぁ、会社辞めたんなら料理人目指したら?」

直海はその言葉を一笑に附すと、

「オレの料理じゃ金は取れないよ。所詮素人レベルだ。だからこそ気分転換になるんだ」

「どう?良い就職口見つかった?」

「まだまだ。そんな気分になれないよ」

直海はそう言うと、黙ってパスタを口に運んでいく。美加は何かを言いかけたが、喉に留めると同じように無言で食べだした。

美加のアパートを後にし、自宅に帰った直海は、会社の後輩の山内に連絡をとった。

「……やぁ、貞本だが。久しぶり。今、良いかな?」

直海は山内へ夏川の事を、どう思うか聞いた。突然の質問に戸惑いを隠せない山内だった。
山内の乗り気の無い口調に、直海のセールスピッチはヒートアップしていく。

「お前幾つになる。31?だったらお似合いだ!彼女は30だからな。それに可愛らしい。そう思うだろ?」

確かに夏川は可愛らしい顔をしていた。彼女が入社したのがちょうど広末〇子がデビューした年で、彼女はよく似ていると言われていたのだ。

まだ煮えきらない山内。

直海は最後の手段を取った。

「お前のためにオレがどれだけフォローしたか覚えてるよな?
オレに少しでも感謝してるなら夏川さんと会ってくれないか?
オレは今後一切、お前に頼み事をしない!今回だけだ。なぁ」

さすがに山内は折れて〈会うだけなら〉と言った。

だが、直海には勝算があった。

かつて、山内には数人の女性を紹介してきた。ただ、その女性が20代前後のいわゆる〈ノリの良い女の子〉ばかりだったためか、大人しい山内とは合わずにすぐに終わっていた。
紹介した手前、直海がフォローする必要があり、よく彼を連れて飲みに行ったのだ。
その時、酔った勢いで彼が打ち明けたのが夏川だった。

直海は〈日程はまた連絡する〉と言って電話を切ると、すぐに林の携帯へとメールを打ち始めた。


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