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信じる者は救われたい
【コメディ 恋愛小説】

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信じる者は救われたい8-1

【第8話】金色のピクニック

俺は漸くその姿を見せはじめた朝日と共に目を覚ました…
先日変えたばかりの薄での淡い青のカーテンと綺麗な朝焼けを切り取っている窓を開け放ち、まだ夜の余韻を残す薄暗い部屋の中へその僅かに照らす光と…朝のまだ少しばかり冷たい空気を流し込んだ…。

そして、箱庭に咲く草花達に挨拶と食事を与え…縁側で深呼吸と朝の一服を済まし、薄暗く小さなキッチンへと向かう…

俺はいくつかの箱を取り出すと、いつもの3倍はあろうかという量の弁当を用意する。
昨日の夜に手間のかかるものは、下準備を済ませてあるので、そぅ手間はかからない…
唐揚げに1口ハンバーグそして卵焼き等を含めた数種類のオカズを作る。
ご飯は海苔弁、チャーハン、チキンライスへと変貌させそれぞれの入れ物へと詰め込む…。
飲み物は大きめの水筒を2つ用意し、1つにはお茶…もう1つにはスポーツドリンクを入れた。
そして…紙コップ、紙皿、オシボリ、割箸を適当に用意しそれら全てを登山用の大きめのリュックへと詰め込んだ…。
すべての用意を終えると俺は『ドサッ』っとソファーに腰を沈めると1つ溜め息をついた……。

「俺はいったい何をやってんだか…」

あのなんとも不毛な会議に参加させられる羽目になった日…それぞれの役割が半強制的に決められた…。

飛鳥&雷太の
ペンギンさんチーム
救護&登山必需品班

羅湖&風音の
ラッコさんチーム
遊具調達班

熊猫&龍人の
クマさんチーム
飲食料調達班

注〉くまね命名

と言う事で…朝っぱらからあの連中のためのエサを用意する羽目になってしまったのである…

俺は一息つくとリュックを背負い集合場所の最寄り駅へと足を運んだ…。


(集合予定時間15分前……ぅし…充分に間に合ったな…)

何だかんだと文句を言いながらも結局一番張り切ってしまう気の小さい男 保科 龍人。

「ウルサイ…怒」

『……どぅしたの………?』
そんな意味不明な突っ込みをしてると飛鳥がやって来ていた。

『……ぉはょ……りゅーと……』

「おぅ!黒川も早いな?」

『………飛鳥………』

「ん???」

『……あ…す…か……』

「あ…ぃゃそれはだな…汗」

『…………怒』

「わ…解ったよ…ぁ…飛鳥」

『…………照』

自分から言わせたクセに、飛鳥はほのかに頬を赤らめ、うつ向き加減で嬉しそうに微笑んでいた…


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