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「one's youthful days」
【青春 恋愛小説】

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「one's youthful days」-4

何であんな事言ってしまったんだろう…リュウ君の事が大好きだったのに。
もう、ここからリュウ君を見つめる事は出来ないんだね…。「リュウ、君…」
あんなに泣いたのに、まだ涙が出てくる。
その時、教室のドアが開いた
振り返ると、そこにはユニフォーム姿の雅樹先輩が立っていた。

「あっ…」
急いで涙を拭う。
「…隆太とケンカでもした?部活バカの隆太がグランド来ないからさ!」
雅樹先輩が前の席に座る。
「………」
アタシは気まずくて顔を横に伏せた。

「隆太さ、何であんなに牛乳飲むか知ってる?」
雅樹先輩が優しく語り始める。
「付き合い始めだったかな?未央ちゃんが、何とかヒロっていう俳優が好きって言ったんだって!で、その俳優が自分より背が高いのがムカツクとか言い出して」
えっ…?何を言ってるの?

「アイツ牛乳嫌いなくせに、毎日2リットル近く飲んでるの!可愛いだろ?」
雅樹先輩がクスクス笑っている

リュウ君は、牛乳が好きなんだと思ってた。…アタシのそんな些細な一言で嫌いな牛乳飲んでるっていうの…?

「隆太って普段八方美人な所あるけど、未央ちゃんの前では素の隆太なんだよな!それって何でだと思う?」
雅樹先輩が頭にポンと手をおく

「アタシ、リュウ君と話てきます!!」そう言うと、全速力で走り出すーー

********
リュウ君の行きそうな場所を探したけど、見つからなかった。
もう帰っちゃったのかな…それとも神様がもう会うなって言ってるのかな?
またいつもの弱気な自分になってしまう。
ため息交じりに、自分の教室の扉を開けると、夕日の逆光で顔が見えないが、誰かがアタシの席に座っているー…

リュウ君だ…
お互い何も言わず、長い間見つめ合っていた
どれ位時間が経っただろう?

「待ってるのって結構淋しいな」
リュウ君が沈黙を破る
「えっ…?」
「初めて分かったよ、教室で一人俺を待っててくれてた未央の気持ち」
「リュウ君…」
「昨日はごめん!実は…」
「待って!先に言わせて?…アタシ、リュウ君に嫌われたくなくて、思っている事いつもガマンしてた。でも、これだけはガマンしたくないの。アタシはリュウ君が好き!
…リュウ君が誰を好きでも、アタシはリュウ君の事大好きだから…」
そこまで言うと涙が落ちてくる
「ちょ!待て!俺が好きなのは未央だよ!!」

えっ?今好きって…アタシの事?

思考回路がSTOPし、目をパチクリとしてしまう。
「…んだよ、その顔は。何か文句ある?」
リュウ君は耳まで真っ赤だ
「さっきのヤツは、昨日買い物付き合って貰っただけなんだ!」
「何で?アタシに言ってくれないの?アタシと一緒に歩くの恥ずかしい?」
今まで不安に思っていた事を一気に吐き出す


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