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ツバメ
【大人 恋愛小説】

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ツバメD-2

椿芽は帰宅後、ベッドにダイブした。
「うぐぇ!!」
『固っ!え…!?』
ベッドの中がモゾモゾしだした。
『きゃああああああ!!!!』
まさかストーカー!?
『でっ!出てきなさいよ!!』
椿芽はモップを取り出し構えた。
「……いったぁ」
『へ!?』
出てきたのは燕だった。
「ひどいよ椿芽ちゃん」
『な…なんで』
「あ、もしかして我慢できなかったの?もー、椿芽ちゃんはエッ」
『このぉぉおぉおお!!』
モップの柄で思いっきり燕をひっぱたいた。
『なんで部屋にいるのよ!』
「合鍵、この間拝借した」
『は?』
燕がめずらしく真面目な顔をしている。
「俺は椿芽の彼氏だよ?なのになんで?」
『……』
「ちっ」
へ?燕がキレた!?
でもそうよね。たしかにそこまでしなくても…
「帰るわ」
『え?』
燕はバタバタと音を立てて、アパートを飛び出していった。
『……』


それからずっと考えていた。
燕がキレたのなんて初めて。
もしかして、あたしが千川くんと仲良くしてるから?
男が女心をわからないように、女も男心がわからないわけで。
正直、どうしようもなかった。


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