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Twilight Closse
【青春 恋愛小説】

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Twilight Closse]V〜虎馬:トラウマ:撮ら旨〜-2

「お前…これだけ金があれば食い物には困らなかっただろ?!何で何も食べなかった!」
柄にもなく俺は怒鳴り付けた。
いきなりだったのか、奥山は驚いた顔をした。思ったより声が大きかったのかも知れない。
「何でこんなになるまで外に出なかった!」
俺の言葉がスイッチだったようにに、奥山はスケブを落とした。
最初は驚いて取り落としたかと思った。違うと気が付いたのはすぐ後だった。
白い顔を更に白く、青くさせて、今まで細かった目を一杯に広げた。今まで見たことの無い表情。
すぐにそれは「恐れ」だと、気付く。
「あ……うぁ…あ…」
「お、おい。奥山?」
体を震えさせ、でもガチガチに固くなってて、端から見てヤバいと分かる。
少なくとも、本を抱き締めていた時の震えとは違う。
「あ…あ…アアアアアアアアア!!!」
「奥山?奥山?!」
突然叫ぶように泣き出した。まるで何かに恐れて我を失ったかの様に。
耳を塞ぎ、うずくまる奥山。一体何がどうなってる?!
「奥山!しっかりしろ!奥山!!」
「アアアアアアアアア!!!イヤアアアアアア!!!外イヤアアア!!!」」
喋った。初めて聞いた、意味のある奥山の声。拒絶の意だった。
「奥山?!奥山!!」
いつぞやの様に呼び掛ける。
落ち着いた奥山は操り人形の糸を切ったように崩れた。
「お…奥山?」
受け止めた腕の中で、奥山は寝ていた。と言うより、気を失った様だ。
涙を流していた奥山は確かにこう答えた。
「…お母さん…」
俺はお母さんじゃねぇ。
つうか何だ?お前、喋れるじゃんか。

何か裏がありそうだ。ここは突っ込むべきじゃないだろう。
「亮介なら何か知ってるか」
前回は独り暮しの情報を知らなかったが、新しく捜査してるかも知れない。今度聞いてみるか。
まぁ、とりあえず…
「こいつをどうにかするか」
涙を流しながら眠るこいつの処理を考えてよう…


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