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舞い斬る華
【ファンタジー 恋愛小説】

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舞い斬る華 番外 椿の過去編-1

これは椿の過去の出来事…

彼は人間と人間の間に生まれた近所では本当に稀少な新人類だった。
しかし、気丈な親に育てられ内面も元気な男の子であったために、特殊な体でクラス内でヒーローのような存在だった。

家は大黒柱の父が成長している企業の重役でそれなりにお金もあり、
父母、祖母、彼、その弟と、家族5人仲良く楽しくと、幸せ家族を絵に描いたような家だ。
ちなみに、彼以外は全て普通の人間である。

そして彼はスポーツも出来て、頭もそれなりに良く、ルックスも良く、それでいてイヤミとか言わず悩み事なんかも聞いてあげれる。
性格にも心身的にも本当に恵まれた新人類だった。

彼は運動が好きだった。

特にブームになりつつある剣術が好きで、小さい頃からTVを見たり、剣道やフェンシングなどの剣を使ったスポーツをやったり、大会に出て好成績を収めたりしていた。

小学校、中学校、高等学校、そして大学も優秀な大学へ進学と秀才コースを歩んでいた。

友達も多かった。

大学生の頃には自慢できるくらいの彼女も居た。


だが…

全てが順風満帆なわけではなかった。


ずっと好成長していた父が重役として勤めていた会社が不祥事。

重役の父は、世間に納得させるための突然の辞任と言う名の解雇。

会社の成長した裏で、とても多くの功績を残していたため、退職金こそかなり出たが家に他に収入のあるものも居なく、
大学とかもかなりお金を費やしたため、あっといまに蓄えは減っていった。

しかし、そこは気丈な親。
前向きに次!っと新しい職を探し、コツコツと彼や弟の卒業までの見通しが立つまでの状況になった。

多少は苦労しても、皆、前向きで幸せだった。

彼もバイトをすると言っていたのだが、父は彼が剣の道を究めることを期待していた。

我が家系唯一の新人類である彼が好きでやっていて、好成績も収めている剣の道、
なんとしても父は彼にこのままのびのびと育って欲しかった。

例えば子どもの頃から未来のプロ野球選手として育てたりプロボクサーとして育てたりプロゴルファーとして育てたりと、子の夢を…と英才教育を大切にする
そういう親だった。

彼は期待の星の長男だった。


そして剣をこよなく愛していた彼
「必ず恩は返す!」と、より一層彼は剣の道に真剣に、意欲的に学び、鍛錬を続けた。

そのおかげで、大学2年の後期では既に新人類が多く出るような大会でも優勝や準優勝と、好成績を収めるようになっていた。


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