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【純愛 恋愛小説】

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「い、たいわ!離せっちゅうに!」
屋上まで来た田山は、やっと私の腕を解放する。
「何なん!?こないな所連れて来て!」
「…」
「な、んやねん」
「俺達…別れたの?」
「せ、せやで」
別れてない、そう言いそうになった。
「俺別れたくないんだけど…」
「…は?」
「青ちゃんの事忘れたくないもん」
何を…言ってんの?
「アレはね、ちょっと理由があるんだ…これは言えないんだけどね…でも青ちゃんの事好きなのは本当だょ」
「な…に」
「青ちゃんに捨てられたら俺どうしたら良いの?」
ポロポロと二重の目から涙が零れ落ちた。
「青ちゃんが居なくなったら俺どこに行けば良いの?」
「え?」
整った顔に涙が幾つも流れる。
「青ちゃんと…離れたくないょ」
「うん…」
ギュッと田山を抱き締める。
「もう離さないから…」
「うん…」
「ずっと大好きだったんだょ…」
そんな大告白は私に聞こえんかった。


-続く-


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