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Cross Destiny
【ファンタジー その他小説】

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Cross Destiny
〜神竜の牙〜C
-31

〈終章 光を越えて〉

"キィーーーーン"
名もなき封印の神子が更に金色に光り輝いた、そして完全に光の玉となった。
「ま、まさか!」
激しく動揺する神竜。
光の玉は神竜に向かって飛んでいき激突して弾けた。
神竜が金色に光り輝く。
すると神竜の動きが完全に動かなくなった。
「ぐはっ、忌々しい封印の・・・神子めっ!」
「あれが封印の神子の、神竜との融合」
レーヴェスが言う
そしてルナの体も強く金色に光り輝いた。
「止めろ、止せ、ルナ!!」
アルスはルナがしようとしてることを悟り、倒れたまま焦った様子で叫ぶ。
するとルナは振り返りニッコリと微笑んだ。

「私はずっと、何のために生まれてきたのか解らなかった。
ただ道具の様に利用されるためなのか、ただ死ぬためなのか。
でも今は何となく解る。
私は・・・・・あなたを守るために生まれてきたんだって、今はそう信じれる」
ルナは神竜の方を向いた。
「いくなルナ!!」
アルスはもう一度叫ぶ。
「アルス・・・

ありがとう




ごめんね




さようなら



きっと・・・いつだって・・・見守ってるよ」


ルナは振り返らずに言った。そして金色の光の玉になって神竜に激突する。
更に光り輝く神竜。
神竜の動きは完全に停止した。

「くそ!ちくしょー!」
涙を流しながら叫ぶアルス。
そしてよろけながらも立ち上がろうとする。
「あと、一撃なんだ、ここで俺がやらなきゃ、俺が!頼むよ、立ち上がってくれ」
力が入らない自分に言い聞かすアルス。
何とか立ち上がったアルスだが再び倒れそうになる
"ガッ"
しかしもうろうとする意識の中、誰かに右肩を掴まれ支えられた。

アルスが右を見るとそこには黒髪の少年が立っていた。
「ほら立てよ、約束・・・だろ?」
そしてその少年はアルスを支えながら笑顔で言う。


"グイッ"
今度は左肩を支えられた。
アルスが左を見るとそこには金色の髪の少女が立っていた。

「信じてるよ」
その少女もアルスを支えながら笑顔で言う。


気付けばアルスは立ち上がっていた、そして強く剣を握っていた。
今までのどんな時よりも強く。
再びアルスに炎が纏う。
とてつもなく巨大な炎が。
そして神竜に匹敵する程巨大な翼をはばたかせながらアルスは神竜に突撃する。
「うおーーーーーーーーーーー!!」


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