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Cross Destiny
【ファンタジー その他小説】

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Cross Destiny
〜神竜の牙〜C
-18

「相談してどうする?おまえらは俺がやろうとしてることに協力してくれたか?いや止めただろうな。お前達に・・・必死で止められたら・・・俺はもしかしたら心変わりしていたかもしれない。
だから黙ってジェラルドを抜けた。
俺は何に代えてもこの世界を変えなくちゃならない。
たから!」
それを聞いたルナは涙を流した。
「私はずっと独りだった・・・けどあなた達がいてくれたから私は辛いことも忘れられた。なのにあなたは自分から独りになろうとしてる」
「・・・」
「そんなの・・・そんなの辛すぎるよ」

「・・・・アルス、俺は王座の間で待つ。そこで全て終わりにしよう。」
フォルツはルナの言葉を振り払うかのように去っていった。
「フォルツ」
ルナはフォルツから昔もらった本を抱き締めていた。
「ジェイク!ジェイク!!」
次第に呼吸が小さくなっていくジェイクにアルスが叫び続ける。
するとジェイクがアルスに向かって自分の剣を差し出す。
「これは?」
「おま・・・えの・・・親父のだ」
「え?」
「お前が・・・使え」
アルスはジェイクから受け取った剣を強く握る。
しかしジェイクの手からは既に力が抜けていた。
「・・・ジェイク」


アルスはファイアーシェルで地面に穴を開け、そこにジェイクを埋めた。
「ジェイク、あんたからはもっと父や母のことを聞きたかった」
そう言うとアルスは自分の剣(ファルシオン)をそこにさした。
「あんたの魂は一緒に連れていく」
そしてホーリー城へと突入するアルスとルナ。

そこは異様な光景だった。兵士は一人もいなかった。全て城外の守備に出払っているのか、それにしても静かすぎた。
そして階段をいくつも駆け上がり、遂に王座の間の扉に差し掛かった。
"ギィーー"


「来たか」
そこにいたのは当然フォルツ、そして・・・
「あれは、ルナ!?」
ルナと同じ姿をした少女がいた。
「これは封印の神子のクローン。つまりルナと同じ存在だ」
「どうゆうことだ?」
「神竜を復活させただけではホーリーを含め、ただ世界を滅ぼすことになる。そこで父はかつて神竜を封印した封印の神子を蘇らせた。そしてルナは初期の実験体、感情を持ってしまった失敗作らしい。
そしてここにいるのは感情を持たない、命令通り神竜と融合させジェラルドを滅ぼすための完全なる封印の神子」
「融合だと!?」
「そう、かつての封印の神子もそうやって神竜の力を封印した。
封印の光は外側から神竜の力をわずかに押さえ付けるにすぎない
封印の神子の本当の力は神竜を内側から支配することだ」
「そんな・・・それじゃあそこにいるやつは単なる道具扱いじゃないか!」
「ああ・・・・そうだな」
それを聞いたアルスがうつむく。
「変わってしまったんだな、フォルツ。
少しずつ村や町が変わっていって、世界が変わって、周りの人間も変わって、
それでもお前だけは変わらないと思っていた。信じていた」
「変わらないものなんて存在しない」
「フォルツ・・・お前のやろうとしてることはとてつもない数の人間の命を奪うことになる。
安息を作るために大勢の犠牲を払う・・・そんなこと許すわけにはいかない
誰かがお前を止めなくちゃならない、誰かが!
誰かがやらなくちゃならないのなら・・・・俺がやる!!」
アルスはジェイクから受け取った剣を強く握りフォルツに向けた。そしてアルスの瞳が銀色に輝く。
「俺とお前は、漆黒の竜人と真紅の竜人。結局は戦う、交差する運命だったんだ」
フォルツも杖を構えた。
その瞳を銀色に輝かせながら


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