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『STRIKE!!』
【スポーツ 官能小説】

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『SWING UP!!』(第1話〜第6話)-231

「ふふ……」
 こうなると晶も、その気になってしまう。
「おいたはダメよ、亮ちゃん……」
 母親になったつもりで、亮の髪の毛を撫でた。不思議なもので、そうすると乳房の張りが増して、何かが先端に集まってくる気がしてきた。
 もちろん、母乳が出てくるはずもない。しかし、晶は、自分の中から確かな母性が溢れてきて、胸の先から零れていくのを感じていた。まぼろしであっても、彼女は今、母になっている自分を幻視している。

 ちゅぽっ……

「もう、いいの……?」
 だから、乳房から亮の顔が離れたとき、言いようのない寂寞が胸に沸いた。
「晶……」
「あ……んっ……んぅ……んふぅ……」
 それを慰めるように、彼の愛撫が全身に及んでくる。その手で、舌で、眼差しで…。晶の瑞々しい肢体を、ある箇所を除いて満遍なくゆるやかに…。
「んふっ……ん………」
 肌から伝わる刺激は、螺旋のように身体を巡り、太股の奥に集中する。かっ、と光熱を発するその箇所から何かが溶け出して、滲み出てくるのを抑えられない。
「ね、ねぇ……」
 意図して愛撫の対象から外されているのか、存分に潤ってきた“部分”に、亮は手を出してこなかった。
「あの……“ここ”は……してくれないの……?」
 思い余って、晶は懇願する。滴りそうなほどに、蜜をたたえる部分を擦り付けて、その場所に触れ合いを求めたのだ。その姿は、雄を誘う雌ネコのマーキング行為そのものである。
「ここ?」
 愛撫を欲しがっている場所が、何処を示しているのかは瞭然としている。しかし、とぼけたように首を傾け、晶の顔を見つめる亮であった。
「わかってるくせに……」
「?」
「もぅ……亮の、エッチ……」
 こういう時は、何を求められているのか、わかっている。
(恥ずかしいこと……いつも、言わせようとするんだから……)
 亮の意地悪は、しかし、晶も嫌いではない。“恥じらい”が加わることで、身体の感度が高まるからである。もちろん、好きな相手だからこそ、この羞恥というエッセンスも効果が出る。でなければ、単なるセクハラに過ぎなくなる。
 夫婦になってから数年経ち、“馴れ合い”によるセックスの倦怠を免れている理由は、いろんな形で刺激をくれる夫の巧みなリードにある。単純に、彼が助平なだけかもしれないが…。生きる活力を得るために、愛し合う相手に対して助平な気持ちを抱くことは、許されてもいいはずだ。でなければ、男の存在はあまりにも哀しすぎやしないか、諸君!
 ……話が逸れた。
「言ってごらん。晶が、何処を、どうして欲しいか」
「んぅっ……」
 耳元に口を寄せられ、息を吹きかけられるように囁かれてしまえば、もう手も足も出ない。
「して……欲しいの……ここに……あ、あたしの……お……おま……」
 膝を持ち上げて、自らの意志で脚を割り開く。自分が持っている“ひとつだけの花”がいま、どういう状態にあるかを彼に見せるために…。
「お×んこ……にも……お願い……。触って、欲しいの……。いっぱい……」
 観音開きのように左右に開いた太股の奥で、花びらは既に八分咲きを超えていた。真っ赤に熟れる中心から、とろりと垂れる美味しそうな蜜が、亮の鼻を興奮で鳴らす。
「綺麗だな……いつ見ても……」
「ほんとに……?」
「ああ、とても綺麗だ。これは……俺だけのものだ」
 淡い陰りの中で咲くその一輪の花は、愛でる度に艶を増し、芳醇な香りを漂わせ、淫猥な色合いになっていく、自分にとって“世界にひとつだけの花”なのだ。他人の目に晒すことは許せるはずもなく、手放すことなど毛頭ありえない。


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